鹿嶋 大樹選手 (実践学園)
寸評
実践学園は都大会ベスト8入り。日大三に5回コールド負けしたが、狭い[stadium]神宮第二球場[/stadium]、そして圧倒的な打力を前では普通の高校生投手では抑えられない打力がある日大三ではこの負け方も仕方ない。実践学園はつながりのある打撃、積極的な走塁、そして完成度の高い守備は素晴らしいものがあった。その選手の中で一番目を惹く存在なのは鹿嶋大樹である。小柄な選手が多い実践学園においてはひときわ体格の良さが目立つが、それだけではなくキレの良い動きとインサイドワークの巧さが光る。打者としても勝負強さが光る。実践学園の支える司令塔・鹿嶋大樹を取り上げたい。 (打撃) 右、左に打ち分ける中距離打者。観戦した3試合では、すべてヒットを放っており、打点も記録。ここぞという場面で勝負強さを発揮できるのがこの選手の良さだ。スタンスはスクエアスタンスで構える。グリップは下げて構えている。この選手のタイミングの取り方は独特で、ほぼノンステップ。投手の足が着地した寸前に仕掛けるスタイル。ぎりぎりまで引き付けてひっぱったく選手だ。軸足をうまく使い自分のポイントで打てているのが彼の良さだ。ただこの打法では間が取れずに振り出してしまうので、タイミングを崩しやすい脆さがある。この打法によって右、左に打ち分けることができるようになり、押し込みの強さで飛ばすことができているが、タイミングの取り方を投手によって工夫する必要がありそうだ。 (守備) 早大学院、創価といった実力校に勝つことは容易ではない。勝つ事が出来たのは三竹の持ち味を活かした鹿嶋のリード、頭脳の良さに尽きるだろう。 どっしりと座る構えには雰囲気があり、キャッチングも柔らかい。打者に応じて配球を考えている意図が見られ、リードセンスは伸びる下地はある。場面に応じて投手へ駆け寄るなど気遣いもできている。危機回避能力はある。 スローイングは横振りする癖が見られ、タイムは2.05秒~2.10秒。地肩自体は強いが、まだ遅く、この動作は鍛える必要はありそうだ。カバーリングは怠らずにしっかりと走っており、高校生として捕手として、選手としての意識は最低限のレベルは備わっているようだ。
更新日時:2011.04.18
将来の可能性
意識の高さが光る選手であり、チームにとっては欠かせない存在になっている。それでも打撃、守備ともに課題を抱えており、上の世界で通用するにはその無駄を少しずつ削っていて通用するレベルに持っていくことが必要不可欠だ。大学・社会人でも渋く活躍できる捕手になっていることを期待したい。
更新日時:2011.04.18
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