蒲郡が攻守に丁寧な野球を見せてしっかり初戦突破



蒲郡・板井勇弥君

 前日から、甲子園では昨年中止になったセンバツ大会が始まった。そして、この日から愛知県でも、昨年はコロナ禍で中止となった春季大会の一次地区予選が始まった。東三河地区の一次予選はリーグ戦で戦うことになっている。リーグ戦で試合経験を多く積めるのは、選手たちにとってはとてもありがたいことである。

 ソフトバンクのというより、日本を代表する千賀 滉大投手を輩出したということで、野球関係者の間でも一躍知られる存在となった蒲郡。これに対して、新城有教館は2019年にかつての新城新城東が統合して誕生した新しい学校である。両校の歴史を継承しながらも、新しい学校としてスタートしている。その新城有教館が蒲郡に挑む形となった。

 蒲郡は序盤に、4番原川君が立て続けに二塁打を放ちリードした。初回は、二死二塁から右翼手頭上へ。そして3回は二死一二塁で右中間へ運んできっちり4番打者としての役目を果たした。

 追いかける新城有教館は4回に二死一二塁から6番右高君が中前打して1点を返したが、蒲郡は5回にも一死三塁から、3番板井君が左翼線へ二塁打して帰し突き放す。このリードを板井君が制球もよくタテのスライダーを有効に使いながら8回までは1失点に抑えて守っていた。

 しかし、粘る新城有教館は9回、この回先頭の5番大庭君、右高君、倉橋君と3連打で無死満塁。ここで、杉浦聡監督は代打近藤君を送り出すが、近藤君は左犠飛で1点を返して2点差と追い上げる。さらに内野ゴロで二死三塁。一打同点という場面となったが、最後は板井君が踏ん張って内野ゴロを打たせて蒲郡が何とか逃げ切った。板井君は最後まで冷静な投球が光った。

 また、蒲郡は守りでも2つの併殺を決めるなど、しっかりとしていた。攻撃も、送るべきところはきっちりと送り、進めた走者を中軸で帰すというあたり、高井耕志監督の丁寧なチーム作りの成果が見られた。
 一方、新城有教館は大庭君が3安打と気を吐いたが、今季初の公式戦ということもあってか、序盤はけん制死などが相次ぐこともあった。それでも、大きなミスはないという印象だった。今年もまだ、新型コロナのさまざまな状況で、十分に練習を積んでこられたわけではないというのも現実であろう。そんな中で、両チームとも今の段階でやれることを十分にやれたのではないかという印象だった。

(文=手束 仁