鈴木 寛人選手 (霞ヶ浦)

鈴木 寛人

球歴:霞ヶ浦

都道府県:茨城

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:185.0 cm

体重:74.0 kg

学年:卒業

短評



観戦レポートより抜粋(2019年8月7日)  結果だけ見れば霞ヶ浦の先発、鈴木 寛人(3年)は2回3分の1を投げ、失点7(自責点5)でマウンドを降りたので評価が高いのはおかしいが。私はドラフト1位級のピッチャーだと思った。ともにベテランのスカウトに聞くと、西日本のスカウトは「外れ1位」といきなり断言した。茨城大会の決勝ではストレートの球速が142、3キロ止まりで首を傾げたらしいが、この日のストレートの最速は148キロを計測し、スライダー、フォークボールも腕がよく振れ、キレも鋭かった。ちなみに、東日本のスカウトはステップが淡白で、打者がタイミングを合わせやすいと言っていた。と言っても、ボールの力は認めている口ぶりだった。  一部でも目利きのスカウトが「外れ1位クラス」と評価する鈴木が1回に2本のホームランを打たれ2点、2回に2安打とエラーが絡み2点、3回にホームランを含む3本の長短打を連ねられて3点を失い降板してしまった。これは鈴木に原因を求めるより、履正社のバッティングを評価したほうがいいと思う。  ピッチング以外のディフェンス面で課題が見えた。たとえば塁上に走者がいるときのクイックモーションは明らかに急いでいた。第3試合に登板した星稜奥川 恭伸(3年)なら、ゆったりしたモーションに見えて走者を塁上に釘付けにできる1.1秒台をキープし、大船渡佐々木 朗希(3年)もゆったりした動きでありながらクイックタイムは1.0秒台を堅持していた。そういう投げること以外の技術も身に付けてほしい。
更新日時:2019.08.08

寸評

 1球で見て、びびっと痺れる思いをさせられた怪腕だ。2年夏前の練習試合で最速141キロを計測。球速よりも縦回転で投げられる投球フォームに大きな可能性を感じ、高橋監督からも「遠藤らプロ入りした投手たちに負けない投手になってもらわないと困る」と評された大器は開花の時を迎えようとしている。  ストレート 148キロ 常時140キロ~145キロ(好調時)  135キロ~140キロ前半(不調時)  角度のある140キロ後半のストレートは一級品。150キロを超えることも多くなった高校生投手としては珍しくないかもしれないが、質の高さという点ではピカイチ。高卒3年目になると、山本由伸のような異次元ともいえるストレートを投げる可能性は十二分にある。今井達也(西武)レベルに並ぶのも時間の問題といえるだろう。  両サイドへの投げ分けもできている。  縦横のスライダー 125キロ~130キロ    スライダーの切れ味も高く、特に縦に落ちるスライダーの落差も鋭く、空振りを奪うことができる。  フォーク  落差も鋭く空振りを奪うことができる。決め球となりそうだ。  クイックは1.35秒前後で決して速くない。軸足にしっかりと体重を乗せてから投げる投手で、時間を縮めて投げることには慣れていない。ただ、自分のメカニズムを崩して  (投球フォーム)  さすが投手メソッドを確立しているチームということもあって、フォームの完成度の高さは非常に高い。走者がいなくてもセットポジションから入る。左足を挙げたとき、右足の膝を適度に伸ばしてバランスよく上げることができている。この時、三塁側に目切をして、バランスをとっている。プロの投手をよく採用しているこの形だが、この後の鈴木の投球フォームの一連の流れを見ると、大事な動作というのがうかがえる。  その後、左足を二塁方向へ送り込んでいきながら、重心を下げていき、着地を行う。ヒップファーストの形ができており、下半身が先行して動く形となっている。軸足をプレートに押さえつけ、蹴り上げの力をうまく使って投げる狙いが感じられる。  左腕のグラブをまっすぐ伸ばして、左胸に引き込む。この時、ただ抱えるだけではなく、少し低い位置に置くことで、体でロックせず、うまく体を反転する力も使うことができる。テークバックの動きを見ていくと、内回りの旋回をしていきながら、トップを作ったとき、しっかりと胸を張ってトップを作ることができている。  藤代戦では抜群のバランスで投げていたが、それ以降は少々、バランスを崩してしまい引っ掛けるようなリリースが多かった。甲子園ではどれだけ解消できているか注目したい。  
更新日時:2019.08.03

将来の可能性

 2年生の時からひそかに騒がれていた鈴木だが、予想以上の成長を見せてくれた。この茨城大会のピッチングで、だいぶ評価を高めてくれたことだろう。将来的には高卒3年目前後に今井達也山本由伸のような150キロ前後の速球と落差が鋭い変化球を投げて、ローテーション入りする可能性を持っている投手ではないだろうか。  さらに注視し続けていきたい。
更新日時:2019.08.03

1 Comment

  1. 肩パン

    2024-01-22 at 11:22 AM

    肩パンとか蹴られたりとか、新しく買った時計壊されたりしたな〜。
    今でも、覚えてるよ。

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