試合レポート

銚子商vs横芝敬愛

2017.07.19

銚子商が同ブロック対決を制す!敗れた横芝敬愛も光る逸材が!

 銚子商横芝敬愛と第6ブロックでしのぎを削ってきた強豪が4回戦で激突。しかしいきなり点差がついた形となった。

 1回裏、銚子商加瀬龍臣(3年)がいきなりエンタイトルツーベース。一死一、三塁のチャンスを作り、4番伊藤泰雅(3年)が犠飛を放ち、1点を先制する。さらに二死二、三塁のチャンス。6番宮内 竜志(2年)が右前適時打に加え、さらに敵失が絡み、二者生還。さらに8番中村 啄弥(3年)の適時打で一挙5得点。初回で試合の主導権を握った。

 長打力で劣る横芝敬愛は、前半を守り切って後半戦に持ち込めるかが勝負だった。しかし守備のミスなどが絡み5失点を喫したのは痛い失点だった。

 さらに2回裏、1番加瀬龍が内角直球に詰まりながらも中前安打を放ち、さらに盗塁成功。3番押樽 昌平(3年)が右前適時打を放ち、6対0とさらに突き放した。

 そして投げては押樽が好投。コンパクトなテークバックから繰り出すストレートは常時131キロ~133キロを計測。体格自体も良く、腕の振りも力強く、無駄な力も入っていない投手。さらに、120キロ前後のスライダーも決まり、横芝敬愛打線を抑えていた。

 なんとか1点を返したい横芝敬愛は、3回表、二死から1番高橋拓海(3年)が、高めの直球を振り抜き、右中間を破る二塁打を放つ。そして2番小川璃王(3年)が適時打を打ち、1点を返す。

 しかし銚子商は二死一、二塁から4番伊藤の左横線を抜ける適時二塁打、5回裏にも大木蒼太(3年)の適時打で、8対1と点差を広げた。

 このままではコールド負けになってしまう横芝敬愛は6回表、一死二、三塁から7番小林匡哉(3年)の左前適時打で1点を返す。


6回裏から横芝敬愛は先発の竹内 海(3年)を諦め、サードについていた行木 俊(2年)がマウンドに登る。行木は181センチの長身右腕。大きなテークバックから投じるフォームはどこか、同校の大先輩・大塚晶則投手を彷彿とさせる腕の振り。常時130キロ~133キロのストレート、120キロ前後のスライダー、125キロ前後のカットボール、縦スライダーと各種の変化球の精度も非常に高い投手。何よりマウンド上で落ち着きがあり、なかなかの実戦派。好調時は、130キロ後半まで行く投手で、現在、徳島インディゴソックスで活躍している横芝敬愛 伊藤翔よりも、ポテンシャルは高い。

 伊藤の場合、そこまで体つきに恵まれていなくても、自分の能力を100パーセント表現できる能力があった。行木は、まだ体つきも細いので、まだ器を大きくすることができる。そこで、自分の能力を発揮することができるか。ぜひ来年の千葉をリードする投手になってほしい。

しかし8回裏、一死満塁のピンチ。6番宮内が打ち上げた打球は右飛。しかしここで中継プレーが乱れる間に三塁走者が生還して、銚子商がコールド勝ちを決めた。これで2008年以来のベスト16入りを決めた。

 銚子商は、国際武道大出身の澤田洋一新監督のもと、着実に実力をつけてきた。多くのレギュラー選手の成長が目覚ましく、特に主将の加瀬龍が持ち前の身体能力の高さを発揮。バットを立てて構える加瀬龍は、ハンドリングの硬さが課題だったが、だいぶその硬さは取れてきており、だいぶスムーズに振り抜けるようになった。俊足で、塁をかき回す意欲も出てきた。核弾頭に相応しい選手へ成長してきた。次は習志野と対戦するが、自分の持ち味を発揮してほしい。

 敗れた横芝敬愛は初回の5失点により自分たちのペースで試合運びができなかったことが痛かった。それでも毎年、大学・社会人で活躍できる高い技量を持った選手が現れるのがこのチームの凄さ。先ほど紹介した2年生の行木のほかに紹介したいのが1番センターの高橋(左投げ左打ち)。関係者の間でも、この世代では一番の選手と評価されるように、163センチと小柄だが、走攻守三拍子揃った逸材。3回戦の袖ケ浦戦ではライトへ特大本塁打を放ったが、外野手が打球を見失うほど。

 そして今日の試合では、二塁打に加え、変化球に対応し、中前安打。スクエアスタンスで構える姿には雰囲気があり、内回りで、ボールを捉えることができる技術の高さに加えて、下半身を使ってフルスイングできる選手。そして俊足で、守備範囲も広く、この試合ではセンターへ抜けそうな打球をダイビングキャッチを見せる美技を見せた。肩も強く、センターから鋭い返球を見せた。

 ぜひ次のステージで躍動してほしい逸材だ。

(文=河嶋宗一)

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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