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「僕には合わない部分があった」バレンタイン監督時代のロッテは選手ファーストを“やりすぎ”て……練習はたった30分、試合前に家族と食事も

2024.06.27


平下 晃司氏

「ここまでプレーしやすい環境を整えてくれる球団はありませんでした。ただ、僕にとってはちょっと過剰だったかな」
そう語るのはプロ野球4球団で外野手として活躍した平下 晃司氏(46)。彼の言う球団とは、2005年、ボビー・バレンタイン監督のもと日本一となった千葉ロッテである。

「若手選手にとっては理想の環境だったと思います。西岡(剛)、今江(敏晃)などの若手がブレイクしたのはボビーが作り上げたロッテの環境が大きい。ボビーの“選手ファースト”の方針は素晴らしいと思いながらも、僕みたいな人間は合わない部分があったんです」
04年シーズン途中、阪神からロッテにトレードで移籍し、キャリアタイの4本塁打を記録した平下氏がバレンタイン体制のロッテ時代を振り返る。

<これまでの記事を読む>
◆平下氏が語る野村監督時代「突然サッチーに呼び出されて……」
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◆伝説の近鉄“いてまえ打線”の真実…超強力打線を支えた中村紀洋、タフィ・ローズが試合中に行っていたベンチ裏での作戦会議
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西岡剛が成長した理由

ボビーは、MLBでやってきたことをロッテでも踏襲しました。たとえば練習メニューはボードに貼り出されますが、そこに書かれたメニュー以外は禁止です。
ある試合に出場する日のこと。僕のメニューは「30分のバイク漕ぎ」だけでした。試合後の練習も禁止でした。

僕は近鉄時代から打撃も守備も、しっかりと量をこなして試合に入りました。そうしないと体が動かず不安になるからです。
一方でボビーは「不調の8割が疲れから来るもの」という考えをもっていました。ですので練習量を制限していたのです。

もちろんその方針が合う選手はいるでしょう。ただメジャーと違ってNPBは長時間の移動もなく、宿泊地もしっかりしている。おまけに時差がないですし、試合数も少なく、162試合もあるMLBと比べると間違いなく「楽」です。一律の制限はどうかなと思う部分はありました。
ですので、僕はこっそり隠れて練習していました。

ボビーが素晴らしいのは選手を貶めるような発言は絶対にしないこと。失敗してもそれを問い詰めるようなことは絶対にしませんでした。アウトになった時も「次!次!」「グッジョブ!良い仕事をしたよ!」と言ってくれるんです。「お前、何してんねん!」みたいな発言は絶対ありませんでした。
プロの世界でもこうしたポジティブな声かけをしてくれることはとても新鮮でした。その中で伸びたのが西岡でしょう。「オレはこれだけ上手いんだ!」と自信がついたら、ブレイクしますよね。若手選手が伸びたのは、失敗を咎めず、選手の個性を伸ばそうとしていたボビーの指導が大きかったと思います。

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この記事の執筆者: 河嶋 宗一

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