甲子園優勝の慶應義塾敗退が波乱でもない理由、今秋の神奈川の勢力図をおさらい
2023.09.25

神奈川県高校野球秋季県大会の準々決勝で、今夏の甲子園優勝の慶應義塾が敗れた。
全国的なニュースになったとはいえ、「波乱でもない」という声も多く、慶應義塾の森林監督も試合後の談話でそう語っている。
今年の神奈川の勢力図としては、ベンチ入りに140キロ超えの投手を4人揃え、投打ともに大型選手を揃える東海大相模が、選手の能力値の高さでは抜きん出ている。ポテンシャルの高さは神奈川どころか、全国でもトップクラスではないか。
野手の主力が残る横浜に加え、投打の主力が残り、突き詰めた野球を展開する桐光学園もトップ層だ。
慶應義塾は甲子園優勝メンバーでもある小宅 雅己投手(2年)、鈴木 佳門投手(2年)の両投手に、4番・加藤 右悟捕手(2年)が残っているとはいえ、野手は総入れ替え。打てない中でも、鈴木、小宅の2人で守り勝つパターンもあるが、桐光学園戦ではそのプランが崩れ、0対0で迎えた7回に小宅が力尽きる形になり、先制を許してしまった。
力負けとなった慶應義塾だが、この状況の中でも準々決勝まで勝ち上がり、今年の神奈川トップの学校と対戦して、現在の力量が把握できただけでも良かったといえる。
神奈川の勢力図は、この秋のまま推移していくのか。それともベスト8以外の学校が浮上してさらに激戦区になるのか注目だ。