【神奈川】準々決勝 桐光学園 vs 慶應義塾

夏の甲子園優勝の慶應義塾を完封した桐光学園右腕の抜群の制球力に注目
〈神奈川県高校野球秋季県大会:桐光学園4ー0慶應義塾〉♢24日♢準々決勝♢サーティーフォー保土ヶ谷
夏の甲子園優勝の慶應義塾が県準々決勝で敗退を喫した。その慶應義塾打線を翻弄したのが、桐光学園の先発・法橋 瑛良投手(2年)だった。
多くのメンバーが入れ替わったとはいえ、スラッガー・加藤 右悟捕手(2年)が残るなど、能力の高い打者が揃う慶應義塾打線相手に3安打9奪三振完封と圧巻の投球だった。
法橋は「今日は調子がすごく良かったです。しかし、調子が悪くてもある程度は試合を作れるように今後もやっていきたい」と気持ちを引き締めながらも「慶應義塾に投げ勝ったのは野球人生の財産になると思っていますので、この結果を糧に次も普段通りの投球でチームを勝たせていきます」と力強く語った。
法橋の強みはコントロール。直球の最速140キロほどだが、慶應義塾打線を苦しめることができたのも、抜群のコントロールと配球があったからこそだった。
直球、変化球ともにコントロールよく、内外角に投げ分けができて、打者に球種を絞らせない配球をしていた。
さらに、ファーストストライクを取れる確率が高く、バッテリー有利のカウントで配球を進めることができた。直球、カーブ、カットボール、フォークをうまく使い、テンポも良かった。野呂監督も「法橋が上手く変化球を使いながら慶應義塾打線を抑えてくれました」と高く評価した。
慶應義塾には優勝投手となった小宅 雅己投手(2年)が残っている。試合前、野呂監督は打者陣にはこのような指示を出した。
「攻略は難しいから積極的に打っていき、追い込まれる前にけりをつけなさい」。それが7回に4安打などで3点を先取した攻撃に繋がった。
粘り強い攻めや常に積極的な攻撃が、終盤での一気に畳み掛ける攻撃につながった。野呂監督も「普段からやっていることを、公式戦の球場にいってもできるということが、一番簡単そうで難しいことですが、しっかりと出来たので、このような結果につながったと思います」と勝負どころでの選手達の動きに成長を感じていた。
ベスト4入りを決めた桐光学園は、30日の準決勝で鎌倉学園と対決する。次の戦いでも桐光学園の選手達はいつも通りの足運びや普段の動きを体現し、2019年以来、4年ぶりの秋季関東大会出場を狙う。