【千葉】3回戦 千葉学芸 vs 千葉敬愛

夏までベンチ外だった投手が好投!千葉学芸が198センチ右腕の温存に成功し、ベスト8進出
<第76回秋季千葉県高校野球大会:千葉学芸3ー1千葉敬愛(延長10回タイブレーク)>◇23日◇3回戦◇千葉県総合スポーツセンター
千葉学芸と千葉敬愛の実力校同士の対決。千葉学芸は198センチ右腕の菊地 ハルン投手(2年)が先発ではなく、斉藤 櫂慎投手(2年)が先発した。斉藤は右スリークォーター気味の投球フォームから常時120キロ後半〜130キロ前半の速球と115キロ前後のスライダーをテンポよく投げ、打ち取る投球が光る。
走者を背負う場面はあったが、味方の堅守もあり、0を積み重ねる。
一方、千葉敬愛の葉山 洋翔投手(2年)も120キロ中盤〜後半の速球を低めに投げ、丁寧な投球に徹した。
両者ともに持ち味を発揮し、0対0のまま9回へ。9回表、千葉学芸は横山 陽生外野手(2年)の適時打で1点を先制。千葉敬愛もその裏、森 虎之介内野手(2年)の高校通算11本塁打となる同点本塁打で追いついて、延長戦に突入した。
延長10回、千葉学芸は2本の適時打が飛び出し、3対1と勝ち越しに成功。その裏、8回途中からリリーフしている速球派右腕・新田 継吾投手(1年)が、相手の攻撃をしのいでベスト8入りを決めた。
斉藤が8回途中まで無失点に抑えたことがチームにとって大きかった。菊地はベンチ横でキャッチボールをしていたが、温存に成功したことは大きい。
斉藤は夏までベンチ外で、出番がほとんどなかった。198センチの大型右腕・菊地や、130キロ後半の速球を投げる新田を見て、自分は速球で勝負できない投手だと痛感した。「コントロールよく投げることが自分の生きる道だと思いました」。テンポよく制球力を重視して投げることを大事にして、夏休みの練習試合で結果を残してベンチ入りを果たしていた。高倉監督も「テンポよく、制球力も良い。速球を投げたい気持ちがあっても、それを抑えて、しっかりと投げている」と高く評価する。
準々決勝では習志野との対戦が決まった。初の甲子園を目指す上で、避けては通れない相手。真価が問われる試合になりそうだ。
記事=河嶋 宗一