【近畿学生野球】2回戦 太成学院大 vs 大阪工業大

ドラフト候補の二刀流・太成学院大の田中は無安打も打撃に手応え
<近畿学生秋季リーグ:大阪工業大2ー2太成学院大>◇21日◇第3節2回戦◇くら寿司スタジアム堺
既にプロ志望届を提出している二刀流の太成学院大の田中 大聖投手(4年=鶴岡東)が3番指名打者で先発出場した。2打数無安打2四球に終わり、登板はなし。試合は2対2の引き分けに終わった。
「しっかりと球を見て入れた」と1回、2死走者なしからの第1打席は四球で出塁。1点を追う4回、1死走者なしからの第2打席は「相手のピッチャーと配球に完璧にやられた」と変化球に翻弄されて空振り三振に倒れた。
1対1の同点で迎えた6回、2死走者なしの第3打席では1ボールから強く振り抜いた打球は右翼への大飛球となる。「自分の中ではいったと思ったんですけど…」と本塁打になるかと思われたが、逆風に押し戻されて右飛となった。
8回の第4打席では2対2の同点の状況で、2死一、三塁と一打勝ち越しのチャンスで打席が回ってくる。しかし、申告故意四球で歩かされ、勝負を決めることはできなかった。
この日は安打が出なかった田中だが、今季はここまで19打数10安打の好成績を残しており、「自分の中では一番いい形で打てている」と手応えを感じている。
打率.107と苦しんだ春を踏まえ、打撃を一から見直したという。無駄のないシンプルな動きで、インパクトの瞬間に強くコンタクトできる打球を追求してきた。夏のオープン戦から継続して結果が出るなど、本人の中でも納得できる打撃を続けられているようだ。
一方、投手としてはここまで1試合、1回の登板に留まっている。雜賀 亮一監督はその理由について、「他のピッチャーが頑張っているので、タイミングがなかなかないだけです」と明かしてくれた。
田中はクローザーとして起用される予定で、この日もブルペンで準備していたが、山田 祥輝投手(3年=精華)と大西 貫星投手(4年=関西中央)の2投手が好投したため、マウンドに上がることがなかった。投げる機会がないだけで状態には問題なく、次節以降での登板は見られるかもしれない。
チームは第3節を終えて3勝3分けで2位につけている。優勝の可能性は十分に残されており、「最後なので、キャプテンとしても一番いい結果を残して終わりたいと思っています」と2部優勝、そして悲願の1部昇格に向けて意気込んでいる。
自身のプロ入りとチームの勝利をつかむために次節以降も投打でチームを牽引するつもりだ。