DeNA18年ドラフト組は上茶谷、大貫が活躍

9月1日に高校生及び大学生のプロ志望届の公示が始まった。ドラフト会議へ向けてこれから報道が加熱していくことだろう。
野球界では、「ドラフトの成否は5年、10年経たないとわからない」とよく言われる。今シーズンが5年目のシーズンとなる2018年ドラフト指名選手たちは、どのような状況なのだろうか。球団別で振り返ってみたい。
DeNAは2018年のドラフト会議で小園 海斗内野手(報徳学園出身=現・広島)に入札するも抽選で外れた。そのハズレ1位として指名したのが上茶谷 大河投手(京都学園出身)だった。その上茶谷も抽選となったが見事、当たりくじを引いた。
上茶谷は名球会入りを果たしている平松 政次が背負った背番号「27」を与えられるほど期待が大きかった。1年目から25試合(先発24試合)の登板で7勝を挙げ順風満帆なスタートを切る。それ以降は伸び悩み、昨年は13試合(先発12試合)の登板で3勝6敗、防御率4.73と苦しんだ。しかし、中継ぎに転向した今シーズンは、ここまで42試合(先発1試合)の登板で防御率1.80と役割を変え1軍に定着している。
ドラフト2位の伊藤 裕季也内野手(日大三出身)は1年目に21試合の出場で4本塁打を放つ活躍。しかし2年目からは1軍での出場がほとんどなく、4年目の2022年シーズン途中に楽天へと交換トレードで移籍した。今季、楽天では82試合の出場で打率.254、5本塁打とキャリアハイをすでに更新。ここまでは移籍がプラスとなっている。
ドラフト3位の大貫 晋一投手(桐陽出身)は規定投球回到達こそないものの、2年目から3年連続で100投球回以上をクリア。2度の2ケタ勝利を達成している。今シーズンはまだ11試合の登板にとどまっているものの、近年の先発ローテーションを支えた存在といっても過言ではない。
4位の勝又 温史外野手(日大鶴ヶ丘出身)、5位の益子 京右捕手(青藍泰斗出身)、6位の知野 直人内野手(第一学院出身)、育成ドラフト1位の宮城 滝太投手(滋賀学園出身)は、ここまで目立った成績を残すことができていない。しかし知野は3年目にプロ初出場を果たすなど36試合に出場。昨シーズンは出場が16試合に減少したものの、今シーズンはここまで35試合に出場。キャリアハイの更新も時間の問題だ。
昨シーズン支配下登録を勝ち取った育成ドラフト1位指名の宮城は、今シーズン1軍初登板。ここまで8試合の登板ながら2ホールドを記録するなど、競った場面での起用もある。来シーズン以降は勝ちパターンに入ることが目標となりそうだ。
<2018年DeNAドラフト>
1位:上茶谷 大河(京都学園ー東洋大)
2位:伊藤 裕季也(日大三ー立正大ーDeNA)※現在は楽天
3位:大貫 晋一(桐陽ー日本体育大ー新日鐵住金鹿島)
4位:勝又 温史(日大鶴ヶ丘)※現在は育成契約
5位:益子 京右(青藍泰斗)
6位:知野 直人(第一学院ー新潟アルビレックスBC)
育成1位:宮城 滝太(滋賀学園)※現在は支配下
※2023年9月21日終了時点