楽天のドラフト1位ルーキー荘司 康誠投手(新潟明訓出身)が先発ローテーションに定着した。初勝利まで9試合を要したものの、ここまで17試合の登板で97.2回を投げ4勝3敗、防御率3.50と好成績を残している。残り試合を考えると規定投球回到達は難しいが、1年目として申し分ない投球を見せていると言っていい。
その他のルーキー投手は、ここまでどのような成績を残しているのだろうか。パ・リーグの投手(二刀流含む)で1軍デビュー済みの新人を振り返ってみたい。
楽天は荘司以外にもドラフト2位の小孫 竜二投手(遊学館出身)、同3位の渡辺 翔太投手(北九州高出身)、同4位の伊藤 茉央投手(喜多方高出身)と3人が1軍でデビュー済み。渡辺と伊藤はすでに初勝利もマークしている。
特に渡辺は中継ぎとして41試合に登板。7勝2敗、1セーブ、20ホールド、防御率1.37と抜群の成績を残している。ホールド数からも分かる通り、勝ちパターンにも入っており、首脳陣からの信頼も厚い。
日本ハムもドラフト1位の二刀流・矢澤 宏太投手(藤嶺藤沢出身)、同2位の金村 尚真投手(岡山学芸館出身)、同6位の宮内 春輝投手(多古高出身)と3人の投手がデビューした。
野手としても37試合に出場している矢澤は投手として2試合に登板。ここまで1点も失っていない。最後の1軍登板は6月2日となっているが、現在は2軍で先発として調整しているとの報道が出ている。次回は先発として1軍のマウンドに登ることになりそうだ。金村は3試合に先発しプロ初勝利もマークしたが、右肩痛により2軍調整中。すでに2軍では復帰しており、9月6日には6回、同13日には7回を投げた。今シーズン中の1軍復帰もありそうだ。中継ぎの宮内も1軍初勝利をマークしている。
ソフトバンクとロッテも複数の投手がすでに1軍デビュー済みだ。ソフトバンクはドラフト2位の大津 亮介投手(九産大九州出身)、同5位の松本 晴投手(樟南出身)がマウンドに立った。大津は中継ぎの一角として41試合に登板、2勝0敗、11ホールド、防御率2.45と大卒社会人出身として即戦力の活躍を見せている。一方の松本は3試合(先発1試合)に登板し防御率7.11。初先発となった8月27日の試合では4回途中5失点と打ち込まれた。
2位につけているロッテは、ドラフト1位の菊地 吏玖投手(札幌大谷出身)と同4位の高野 脩汰投手(出雲商出身)がデビュー済みだが、いずれも初勝利は手にできていない。
優勝へのマジックナンバーを点灯させているオリックスは、ドラフト1位の曽谷 龍平投手(明桜出身)が8試合(5先発)に登板した。打ち込まれる試合もあったが、9月5日の試合では初勝利は手にできなかったものの、5回無失点(67球)と好投した。
西武のドラフト4位・青山 美夏人投手(横浜隼人出身)は開幕戦で守護神を託されるなど、36試合に登板し0勝1敗、3セーブ、1ホールド、防御率3.32の成績を残している。
ここまでパ・リーグでは13人のルーキー投手がデビュー。そのうち6人が初勝利をマークしている。残り試合も少なくなってきたが、今シーズン中に初白星を手にする投手は増えるだろうか。
<パ・リーグ新人投手>
※1軍デビュー済
※◎は初勝利達成済み
荘司 康誠(楽天)◎
小孫 竜二(楽天)
渡辺 翔太(楽天)◎
伊藤 茉央(楽天)◎
矢澤 宏太(日本ハム)
金村 尚真(日本ハム)◎
宮内 春輝(日本ハム)◎
大津 亮介(ソフトバンク)◎
松本 晴(ソフトバンク)
菊地 吏玖(ロッテ)
高野 脩汰(ロッテ)
曽谷 龍平(オリックス)
青山 美夏人(西武)
※9月17日終了時点