大阪商業大が苦戦しながらも連勝で勝ち点獲得
<関西六大学野球秋季リーグ:大阪商業大8ー7大阪学院大>◇17日◇第3節2回戦◇わかさスタジアム京都
大阪商業大が苦戦しながらも連勝で勝ち点を獲得した。
大阪商業大はドラフト候補左腕の高 太一投手(4年=広陵)が先発。最速151キロの速球が持ち味の投手だが、「真っすぐに張ってくると思って、変化球でかわそうと思っていました」といつもより変化球が多めの配球で3回まで無失点に抑え込む。
打線も3回までに5点を奪い、ワンサイドゲームを予感させる序盤戦となった。しかし、2巡目に入ってから大阪学院大打線が直球中心の配球に切り替えた高を捉え始める。
4回、先頭の1番・秋田 耀大内野手(4年=金沢龍谷)が中前安打で出塁すると、暴投の間に二塁へ進塁。このチャンスで2番・谷口 聖弥内野手(3年=高松商)が三塁線を破る適時二塁打を放ち、1点を返す。
大阪商業大はその裏に2点を加えて7対1と突き放したが、大阪学院大は5回にも無死満塁のチャンスを作ると、秋田の左前適時打で1点を返す。さら続く谷口が走者一掃となる左越えの3点適時二塁打を放ち、2点差に迫った。
高はここで無念の降板。4.0回を投げて7安打6失点と、らしくない投球となってしまった。「点を取られた回は何も良いところがないピッチングでした。真ん中よりに投げてしまったのを打たれてしまいました」と反省しきりだった。
大阪学院大はこの回にもう1点加えると、7回には4番・エドポロ・ケイン外野手(2年=日本航空)が左翼にソロ本塁打を放ち、同点に追いつく。
しかし、大阪商業大はその裏に2死三塁から1番・金原 塁内野手(3年=クラーク記念国際)の左前適時打で勝ち越しに成功。これが決勝点となり、大阪商業大が競り勝った。
高の投球が誤算だったものの、打線は本来の力を発揮している。特に今年の侍ジャパン大学代表にも選ばれた4番・中堅手の渡部 聖弥外野手(3年=広陵)は5打数3安打1打点の活躍。今季はここまでの4試合で18打数10安打4打点と流石の結果を残している。
7月に出場した日米大学野球選手権大会を経験して、試合中での修正力の重要性を実感したことが今季の好調に繋がっていると渡部は話す。
「アメリカで色んな投げ方のピッチャーがいたので、1打席目でどこがダメだったのかを瞬時に判断して、修正していく能力が対応していくために大事なことだと学びました。試合の中でどう修正していけるかというところがしっかりできていると思います」
第1打席で打てなかったのを引きずるのではなく、自分で修正点を理解して実践している点が安定した打撃成績に繋がっているようだ。
昨秋にはリーグ新の5本塁打を放っている渡部。「キャリアハイの成績を残したい」と今季はさらなる飛躍を誓っている。