U-18W杯の「日韓戦」は大差に、試合を分けた集中力と守備力の差
<U-18W杯:日本7ー1韓国>◇7日◇スーパーラウンド◇台湾
U-18世代でも注目度が高い「日韓戦」。選手の力量差は大きく変わりがないなか、7対1と点差がついたのは、集中力、守備の完成度の差が原因だったといえるだろう。
韓国の先発左腕は常時140キロ前半〜中盤を計測し、変化球の精度も高かった。1回、あっさりと3人で抑えられ、苦戦が予想されたが、2回は、4番・森田 大翔内野手(履正社)が振り逃げで出塁。韓国側からすれば、取れるアウトが取れなかった。
前日(6日)に雨天での順延に見舞われ、この日はダブルヘッダーの2試合目となるなど、疲労気味の韓国にとって、このミスにはどこか糸が切れた感じがあった。日本はすかさずチャンスを作り、7番・知花 慎之助外野手(沖縄尚学)が2点適時三塁打を放つと、その後も尾形 樹人捕手(仙台育英)の内野ゴロの間に1点を追加。短い7イニング制のなか、日本はこの回だけで3点を奪った。
先発の前田 悠伍投手(大阪桐蔭)には、この3点で十分だった。安定して140キロを超えた速球とチェンジアップを投げ分け、4回を無失点に抑えた。6回にリリーフ陣が1点を奪われたが、その裏には、2番・山田 脩也内野手(仙台育英)の本塁打で1点を追加した。
この本塁打は大きかった。ここから韓国のミスが目立つ。守備や、配球の意図には、明らかに緊張が切れた感じが見られた。日本はさらに3点を追加し、7対1とした。
改めて短期決戦では実力だけではなく、一瞬の勝負を制する集中力や守備力がものをいうことを痛感させられた。韓国は連戦で、日本は1日の休養日を経てこの試合を迎えていた。このめぐり合わせの良さもあっただろう。
決勝進出へ向けて弾みがつく結果となった。