前橋商の190センチの大型右腕の甲子園デビューはホロ苦いものに、「甲子園の借りは甲子園で返したい」
2023.08.08

〈第105回全国高校野球選手権記念大会:クラーク記念国際7ー1前橋商〉♢8日♢1回戦♢甲子園
前橋商(群馬)の最速148キロ右腕・清水 大暉投手(2年)がリリーフ登板したが、アウト2つしか奪えず、5失点(自責1)という悔しい、ほろ苦いデビューとなった。
群馬大会では最速148キロをマーク。190センチの長身の本格派右腕として期待も高かったが、やはり甲子園のマウンドは怖かった。
「リリーフではそれほど悪くないストレートだったんですけど、いざマウンドに上がってみると、今までと違っていつも通り投げられず、ストレートも思い通り投げられず、変化球も全然投げられませんでした。打たれたときは殆ど覚えていないです」
甲子園初マウンドは一瞬にして終わった。
入学当初は120キロ台。そして故障しがちだった。ランメニューやチューブのトレーニングなど基礎的なトレーニングを行い、じっくりと体をつくり、ついに148キロまでに達した。住吉監督は「先頭打者に死球を与えてからおかしくなったところがあったかなと思います。それでも、入学から20キロ以上も球速が速くなって、急成長したからこそ、エースの坂部が先発して、清水がリリーフする形を確立できて甲子園に行くことができました。秋はこの悔しさをバネに大きくなってほしいです」と大型右腕に期待を込めている。
味方の失策も絡んだが、言い訳にはしなかった。清水は「甲子園での借りは甲子園でしか返せません。また甲子園に出場して、今度はみんなと笑顔で校歌を歌いたいです」と誓った。
甲子園に出場できるチャンスはあと2回。この夏の悔しさがさらに清水を大きくさせるきっかけになることを期待したい。