関東地区では慶応OB矢崎、専大松戸OBロッテ横山、浦和学院OB蛭間が健闘

第105回全国高校野球選手権大会(以下、夏の甲子園)が開幕し熱戦が繰り広げられている。その代表校にはどのようなOB(NPBもしくはMLB)が在籍していたのだろうか。地区ごとに主なOBを振り返ってみたい。
関東地区からは土浦日大(茨城)、文星芸大附(栃木)、前橋商(群馬)、浦和学院(埼玉)、専大松戸(千葉)、慶應義塾(神奈川)、東海大甲府(山梨)の7校が出場している。
そのなかでOBに現役NPBプレーヤーが最も多いのは慶應義塾だ。今シーズンは山本 泰寛内野手(阪神)、矢崎 拓也投手(広島)、津留崎 大成投手(楽天)、柳町 達外野手(ソフトバンク)、植田 将太捕手(ロッテ)、木澤 尚文投手(ヤクルト)、正木 智也外野手(ソフトバンク)の7人がNPBでプレーしている。なかでも矢崎の活躍が目覚ましい。
シーズンが開幕してから守護神に抜擢された矢崎は、37試合の登板で4勝0敗、21セーブ、防御率1.78の好成績を残している。21セーブはリーグ3位タイとなっており、チームの上位争いに大きく貢献している。野手では柳町が規定打席には到達していないものの打率.268(183打数49安打)の成績。また得点圏打率.318とチャンスではより一層の存在感を発揮している。
専大松戸と東海大甲府はそれぞれ5人のOBが現役でプレーしている。専大松戸は上沢 直之投手(日本ハム)、渡邉 大樹外野手(オリックス)、高橋 礼投手(ソフトバンク)、横山 陸人投手(ロッテ)、深沢 鳳介投手(DeNA)の5人。
このなかで今シーズン飛躍を遂げつつあるのが横山だ。高卒4年目のシーズンとなった横山はここまで24試合に登板しプロ初となる勝利、セーブ、ホールドを挙げるなど1勝0敗、1セーブ、6ホールド、防御率3.65と中継ぎの一角としてチームを支えている。
東海大甲府は高橋 周平内野手(中日)、渡辺 諒内野手(阪神)、髙部 瑛斗外野手(ロッテ)、浜 将乃介内野手(中日)、亀田 啓太捕手(巨人/育成契約)の5人。昨シーズン盗塁王を獲得しゴールデングラブ賞を受賞した髙部は、負傷で開幕1軍入りを逃すと、ここまで1軍昇格はない。2軍でも最後の出場は4月23日となっており、もう少し復帰までに時間がかかりそうだ。
浦和学院は渡邉 勇太朗投手(西武)、小島 和哉投手(ロッテ)、蛭間 拓哉外野手(西武)、金田 優太内野手(ロッテ)の4人が現役でプレーしている。西武のドラフト1位ルーキー蛭間は6月下旬に1軍に昇格。ここまで19試合に出場し打率.250(56打数14安打)、1本塁打の成績。まだまだ出場機会、打席数は少ないものの、登録を抹消されずに一軍帯同を続けていることからも期待の高さが伺いしれる。一方で蛭間と同学年でチームメートの渡邉はここまで1軍登板の機会に恵まれていない。
13年ぶりの聖地出場となった前橋商は後藤 駿太外野手(中日)と井上 温大投手(巨人)の2人が現役でプレー中。13年目となった後藤が、守備固め中心で23試合に出場し打率.313(16打数5安打)とまずまずの成績を残している。
土浦日大と文星芸大附のOBで現役のNPBプレーヤーは1人もいない。
<関東地区の代表校の現役OB>
※2023年シーズンNPBもしくはMLB球団に所属している選手
・茨城:土浦日大(5年ぶり5回目)
なし
・栃木:文星芸大附(16年ぶり11回目)
なし
・群馬:前橋商(13年ぶり6回目)
後藤 駿太(中日)
井上 温大(巨人)
・埼玉:浦和学院(2年ぶり15回目)
渡邉 勇太朗(西武)
小島 和哉(ロッテ)
蛭間 拓哉(西武)
金田 優太(ロッテ)
・千葉:専大松戸(2年ぶり3回目)
上沢 直之(日本ハム)
渡邉 大樹(オリックス)
高橋 礼(ソフトバンク)
横山 陸人(ロッテ)
深沢 鳳介(DeNA)
・神奈川:慶應義塾(5年ぶり19回目)
山本 泰寛(阪神)
矢崎 拓也(広島)
津留崎 大成(楽天)
柳町 達(ソフトバンク)
植田 将太(ロッテ)
木澤 尚文(ヤクルト)
正木 智也(ソフトバンク)
・山梨:東海大甲府(8年ぶり14回目)
高橋 周平(中日)
渡辺 諒(阪神)
髙部 瑛斗(ロッテ)
浜 将乃介(中日)
亀田 啓太(巨人)※育成契約
※2023年8月7日時点