Match Report

花巻東vs東邦

2023.06.03

主砲の一発で流れを変えた花巻東、佐々木麟太郎が全5打点を挙げ、東邦に逆転勝利

花巻東vs東邦 | 高校野球ドットコム
佐々木 麟太郎(花巻東)

<第9回愛知県高校野球連盟招待試合:花巻東5-4東邦>◇3日◇小牧市民

 東邦(愛知)vs花巻東(岩手)の一戦。前半は今センバツで2勝している東邦が攻守で力強さを見せたが、花巻東の世代屈指のスラッガー・佐々木 麟太郎内野手(3年)の一発で大きく流れを変えた。

 1回、東邦が1点を先制し、3回にも2点、4回にも1点と着実に点を追加し、4対0とリード。東邦の先発・山北 一颯投手(3年)は常時135キロ〜143キロ(最速144キロ)と、140キロ台を連発し、センバツよりも力強くなった投球を見せ、4回2死までパーフェクトの投球だった。

 だが、4回2死走者なしで2打席目に入った花巻東の佐々木麟が、初球のインローを振り抜き、右翼席へ飛び込む本塁打を放つ。チーム初安打となったこのソロで空気が変わった。

 花巻東は守備から積極的なプレーで東邦打線を抑える。2番手の佐山 蓮投手(3年)が左サイドから常時125キロ〜131キロの直球を両サイドに投げ分け、無失点に抑える投球。牽制で走者を刺すなど、持ち味を発揮した。

 そして6回、佐々木麟は同点となる3ランを放ち、試合を振り出しに戻す。この本塁打に佐々木麟は「カーブに泳ぎながらも開かずに打ち返すことができた」と振り返る。

 8回には、東邦のエースである宮國 凌空投手(3年)の渾身の直球を見事にとらえ、左中間を破る適時二塁打で勝ち越しに成功した。

 佐々木麟はこの試合のチーム得点全5打点を挙げ、逆転勝利に貢献した。佐々木麟は「苦しい立ち上がりでしたけど、中盤以降、1点もとられなかったことが勝利に繋がったと思います」と試合を総括した。

 チーム全体としては守備、走塁などが荒削りで、プレーの精度は低く、全国で戦うには課題は多い。それでも、佐々木麟が本塁打を打つと、一気にチームに勢いが生まれる。それは大きな強みだといえる。

 第2試合の愛工大名電戦(6対25)では懸念していた脆さが多くでた試合だったが、この試合の勝ち方は今後、全国レベルのチームと戦う時に生きるはずだ。

東邦のスタメン】
1番(二)中村 騎士
2番(遊)藤田 悠矢
3番(三)眞邉 麗生
4番(一)伊藤 秀樹
5番(右)岡本 昇磨
6番(左)三浦 天和
7番(中)藤江 壮太
8番(捕)荒島 健太
9番(投)山北 一颯

花巻東のスタメン】
1番(遊)熊谷 陸
2番(捕)小林 然
3番(一)佐々木 麟太郎
4番(二)千葉 柚樹
5番(左)北條 慎治
6番(三)堀川 琉空
7番(右)廣内 駿汰
8番(投)小松 龍一
9番(中)久慈 颯大

(取材=河嶋 宗一

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