Match Report

智辯学園vs高田商

2023.05.01

智辯学園が逆転で高田商との注目の一戦を制す

智辯学園vs高田商 | 高校野球ドットコム
中山 優月(智辯学園)

<春季高校野球奈良県大会:智辯学園9-3奈良高田商>◇30日◇3回戦◇佐藤薬品スタジアム

 智辯学園が昨秋近畿大会8強の奈良高田商を下した。

 智辯学園は1回、安打と四球でいきなり無死一、二塁のチャンスを作る。しかし、3番・松本 大輝(3年)、4番・中山 優月(3年)、5番・池下 春道(3年)が立て続けにフライアウトに打ち取られ、チャンスを潰してしまった。

 その裏、先発マウンドに上がったのは右横手投げの藤田 健人投手(3年)。奈良高田商は藤田に対して1番・宮武 晃希(3年)が初球を捉えて右中間へ二塁打を放ち、いきなりチャンスを作ると、連続四死球で無死満塁となる。この場面で4番・竹中 大曜(3年)が2点中前適時打を放ち、奈良高田商が先制。その後もチャンスは続いたが、ここは藤田が踏ん張り、追加点を与えない。

 追いかける展開となった智辯学園は3回に2死一塁から池下の右越え適時二塁打で1点を返すと、4回に2死満塁のチャンスを作る、ここで打席に立つのはプロ注目の打者である松本。1ボール1ストライクからの3球目を捉えると、中越え3点適時三塁打となり、一振りで逆転に成功した。

 奈良高田商はたまらず先発の橋本 采人投手(3年)から森岡 禎起投手(2年)に継投するが、智辯学園の勢いは止まらない。「4番を打たせてもらっているので、チームに貢献しようと思っていました」と中山が初球を捉えると、打球は右翼席へ。代わり端を見事に捉えてリードを4点に広げた。

 その裏から遊撃手でスタメン出場していた最速146キロ右腕の中山が登板。「真っすぐが良かったですし、スライダーでカウントが取れました」と力のある速球と多彩な変化球のコンビネーションで6回1失点とまずまずの投球を見せ、智辯学園に傾いた流れを最後まで渡さなかった。

 後半にも着実に加点した智辯学園が9対3で注目の一戦を制した。

 松本や主将の高良 鷹二郎(3年)など旧チームからの主力が多く残り、前評判の高かった智辯学園だが、昨秋は県大会準決勝で天理に敗れて近畿大会の出場を逃している。「優勝目指してこの大会に臨んでいる」と小坂 将商監督はこの春での巻き返しを図っており、今後の戦いに注目だ。

(記事=馬場 遼)

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