秋広 優人
ここまでリーグ5位と苦しんでいる巨人だが、明るい話題もある。高卒3年目の秋広 優人内野手(二松学舎大附出身)がレギュラーをつかみつつあるのだ。
秋広は4月18日に1軍へ昇格すると、ここまで18試合に出場し、打率.333(54打数18安打)、1本塁打、6打点と好成績。5月13日の広島戦(東京ドーム)では、延長戦での同点打を含む1試合4安打の活躍で存在感も見せた。
そんな秋広は2020年ドラフト5位で指名を受け、二松学舎大附(東京)から巨人へと入団した。高校時代は投手としても結果を残しており「二刀流」としての期待も高かったが、プロ入り後は野手に専念。ここまでは順調に育成が進んでいると言ってもいいだろう。
巨人の高卒野手を見ると岡本 和真内野手(智辯学園出身・2014年1位)や坂本 勇人内野手(光星学院出身・2006年高校生1位)、古くは松井 秀喜外野手(星稜出身・1992年1位)ら、ドラフト1位からチームの主力となるケースばかりだった。
ドラフト2位以下では橋本 到外野手(仙台育英出身・2008年4位)や鈴木 尚広外野手(相馬高出身・1996年4位)、斉藤 宜之外野手(横浜高出身・1994年4位)らが結果を残したものの、確固たるレギュラーの座をつかむには至っていない。ドラフト2位以下で指名した高卒の野手からは、なかなかレギュラーが生まれていないのだ。
今シーズン中に秋広がレギュラーを奪うとすれば、現在起用されている左翼手か一塁手だろう。現在のチーム状況を見ると左翼手ならウォーカー外野手やオコエ 瑠偉外野手(関東一出身)に梶谷 隆幸外野手(開星出身)、一塁手だと現在は離脱しているが中田 翔内野手(大阪桐蔭出身)や門脇 誠内野手(創価高出身)の台頭で三塁から回ってきている岡本らとポジションを争わないといけない。
いずれにしても簡単ではない競争がある。この調子を維持することで秋広は、高卒3年目の今シーズン中にレギュラーを手にすることができるだろうか。
<今シーズン成績>
秋広 優人(巨人)
18試合 打率.333(54打数18安打) 1本塁打 6打点
※数字は2023年5月15日終了時点
(記事=勝田 聡)