中村剛也
西武・中村 剛也内野手(大阪桐蔭出身)が好調だ。これまで積み重ねてきたホームランは450本以上だが、今シーズンは開幕からホームランの量産体制に入っている。
山川 穂高内野手(中部商出身)が、不調やスキャンダルがあった中、中村が打線を引っ張り、リーグトップタイのホームラン8本を記録している。
打率を残しながら本塁打を打っていくスタイルではなく、昔ながらのホームランアーチストのタイプで、歴代3位となる6度の本塁打王を獲得してきた。
本塁打率に関しても昨シーズン終了時点で、14.74を記録。打点王も4度獲得しており、頼れる打者だということが分かる。
さらに、今シーズンは打率は3割以上、OPSも1.000以上を記録しており、キャリアハイも夢ではないスタートを切った。3、4月の月間MVPを受賞するなど、年齢的な衰えを見せない結果になっている。
巨人・岡本 和真内野手(智辯学園出身)は、開幕から活躍を見せている。打率は3割以上を記録し、4月下旬からは適時打も増えてきた。
チームの主軸である坂本 勇人内野手(光星学院出身)が衰えを隠せない中で、新キャプテンとして躍動している。
今年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では本職の三塁手を守る機会がなかったが、その影響も感じさせない。
昨年まで5年連続30ホームランを記録しているが、打球を上げるセンスは、頭ひとつ抜けている部分はある。今シーズンは、6年連続となる30ホームラン達成にも期待したいところだ。
また、岡本とクリーンアップを組んでいる中田 翔内野手(大阪桐蔭出身)も開幕から活躍を見せた。現在、肉離れで離脱しているが、打率は3割を超えるなど、今シーズンは確実性も増している。
ソフトバンクでは、柳田 悠岐外野手(広島商出身)が今シーズン復活を遂げている。昨シーズンは、苦しんだシーズンとなった。最終的にはベストナインを獲得したものの、規定打席に到達した年で自身初の打率.300とOPS.900を切った。
今シーズンは、開幕前にWBCを辞退するなど、かなり強い気持ちを持っていたに違いない。キャンプの時は、身体の調子の良さもコメントしており、順調に調整ができた確信があったに違いない。
シーズン序盤こそ、なかなかホームランが出なかったが、徐々に調子を上げ、現在の長打率は驚異の5割以上をキープしている。出塁率に関してはリーグトップで、2015〜2020年の水準に戻りつつある状態だ。
今シーズンに関しては、後ろを打つことが多い栗原 陵矢外野手(春江工出身)がリーグトップの打点を記録。柳田が四球を選べば栗原が返し、柳田と勝負する状況になれば柳田が試合をきめていることも大きい。持ち前の打撃力で、チームを引っ張っている柳田だが、他球団からするとかなり脅威になっていくだろう。
昨シーズン三冠王を達成したヤクルト・村上 宗隆内野手(九州学院出身)は開幕から苦しんだ。
WBCに出場した時は、大会序盤は苦しんでいたが、大会終盤はサヨナラ打やホームランを放つなど復調の兆しが見られた。
5月に入ってからは月間成績が上昇するなど、徐々に調子が上向いている。打率はまだまだ低いが、ホームランが量産体制になれば、本来の姿に近づいていくだろう。