北東北大学野球の注目1年生が開幕戦から登場!富士大・赤瀬健心は甲子園準優勝の経験生かし2安打2打点

越田将真(青森中央学院大)、渡辺陸(富士大)、赤瀬健心(富士大)
4月15日に開幕した北東北大学野球春季リーグ戦。全国各地から有望株が集まる富士大を筆頭に、昨年まで高校野球で活躍した注目の1年生も早速登場した。将来のスター候補と呼ぶべきルーキーたちの、開幕戦での奮闘ぶりを振り返る。
富士大は渡辺 陸外野手(1年=花巻東)が「2番・中堅」、赤瀬 健心外野手(1年=下関国際)が「6番・右翼」で開幕戦からスタメン出場した。ともに甲子園出場経験を持つ実力者だ。
オープン戦から好調を維持していた赤瀬は、3打数2安打2打点と大活躍。第2打席、1死二、三塁の好機で犠飛を放ちリーグ戦初打点をマークすると、第3打席は体勢を崩しながらも技ありの中前打を飛ばし、これがリーグ戦初安打に。さらに第4打席は2死一、三塁の場面で逆方向に弾き返す適時打を放った。
5回には一塁走者を三塁で刺す好送球を見せるなど、守備でもアピール。堂々のリーグ戦デビューに、赤瀬は試合後「(第3打席の安打は)金属バットではしないような打ち方で打つことができ、手応えがあった。先輩たちがつくってくれたチャンスで打てたのもよかった」とはにかんだ。
昨夏、下関国際(山口)の主力選手として甲子園準優勝を経験した。優勝候補に挙がる大阪桐蔭(大阪)、近江(滋賀)を次々と破る快進撃の中、赤瀬は1番や6番に座り打率5割と打ちまくった。近江戦で見せたスーパーキャッチも記憶に新しい。赤瀬は「あの大舞台でプレーできたことが、大学の公式戦で結果を残せることにつながっているのかなと思う」と話す。甲子園での貴重な経験が、大学生になった今にも生きているようだ。
一方の渡辺 陸は花巻東(岩手)で2年秋から佐々木 麟太郎内野手(3年)の前を打つ2番を任され、明治神宮大会やセンバツで結果を残した。大学でも開幕戦から2番に座ると、第1打席は敵失、第2打席は死球で出塁し、いずれもホームを踏んだ。第3打席以降は凡退し課題を残したものの、上位打線で存在感を示した。
赤瀬と渡辺はともに左打ちの外野手。赤瀬は「(渡辺と)二人で1年生のうちから試合に出られているので、お互い刺激をもらいながら、意識しながら頑張りたい」と共闘を誓った。富士大の今年の新入生には二人のほかにも、仙台育英の甲子園優勝メンバーである洞口 優人内野手、都立雪谷(東京)の「4番・エース」として注目された渡邊 顕人投手ら、多種多様な逸材が名を連ねる。富士大でどんな選手に育つのか、彼らの4年間から目が離せない。
また富士大以外の大学でも開幕戦からリーグ戦デビューを果たした1年生が複数いた。青森中央学院大の右腕・越田 将真投手(1年=八戸学院光星)は富士大戦に2番手で登板し、2回までに7得点を挙げていた強力打線を3回から5回まで無失点に抑える力投を披露。ノースアジア大の金田 蒼捕手(1年=日新)はスタメンマスクをかぶり、橘高 康太投手(3年=明桜)の1失点完投勝利をリードした。数々の名選手を輩出しているリーグだけに、今後の成長が楽しみだ。
(記事=川浪 康太郎)