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壮行試合で4打数0安打でも高松商・浅野の凄さが伝わってきた

2022.09.03
壮行試合で4打数0安打でも高松商・浅野の凄さが伝わってきた | 高校野球ドットコム
浅野翔吾(高松商)

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 8月31日、ZOZOマリンスタジアムで開催された大学日本代表vs高校日本代表の一戦は、大学日本代表が4対1で勝利した。今回は改めてアピールしたドラフト候補たちを紹介したい。

浅野翔吾外野手(高松商=香川)

浅野はこの夏の甲子園での活躍で、今年の高校生No.1打者の評価を受けた。壮行試合では無安打に終わったが、技術の高さ、対応力の高さは、他の選手と別格だと改めて実感させられた。

 第1打席、第2打席は滞空時間の長いフライだった。インパクトの強さが伺え、好打と紙一重ぐらいのタイミングだったと思う。数十打席重ねていけば、大学生レベルの145キロ前後の速球も打ち返せる対応力を感じた。

 さらに5回表の第3打席、無死一、二塁で浅野は併殺に終わったが、大学代表バッテリーの配球にある意味驚かされた。対戦した専修大・菊地 吏玖投手(札幌大谷出身)は、リーグ戦で大学生の強打者と対戦しているような攻め方、間合いの取り方で、徹底して外角のカットボール攻めを見せた。

 菊地は最後まで制球力が狂うことなく投げきった。菊地と同程度の球速を持っていても、制球力が甘ければ打たれていたかもしれない。それほど、浅野には打席での威圧感があった。外野のシフトも、左翼手はほぼフェンスに張り付いていた。バッテリーも外野守備も、浅野を警戒していた証拠だろう。

 さらに、一塁への塁間到達は右打者でありながら、4.02秒を記録。抜群の脚力を持った選手であることが分かる。

 外野守備の意識付け、一歩目の動きなど、守備では克服する課題こそあるが、打撃の完成度、対応力は非凡なものがある。壮行試合も、もしあと2、3試合、10打席ぐらいあれば、長打や本塁打を打っていた可能性はある。大学生に本気の攻めをしなければ抑えられないと思わせた。結果は出なかったが、浅野の評価は上がったに違いない。

(文=河嶋 宗一

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