東海大菅生 鈴木泰5回被安打1、無失点に打線も爆発!初戦に快勝
東海大菅生・鈴木泰成
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<第104回全国高校野球選手権西東京大会:東海大菅生15-0明大中野八王子>◇18日◇3回戦◇スリーボンドスタジアム八王子
初戦は頴明館に苦戦した強豪校の明大中野八王子が、本大会優勝候補のシード校、東海大菅生にどこまで対抗できるか注目された一戦であったが、東海大菅生が投打に圧倒した。
東海大菅生の先発は帰ってきたエースの鈴木 泰成。先発のマウンドは昨年の春季大会以来になる。
1回表、明大中野八王子は1死後、160センチと小柄な2番・菅原 瑞紀が球に食らいついて二塁打を放つ。「努力して頑張ってきた3年生です」と、明大中野八王子の椙原貴文監督は語る。しかし明大中野八王子の安打は、この1本だけだった。それでも3番・進藤 正太郎が四球で出塁し、塁上に2人の走者が出たが、あと1本が出なかった。
「公式戦の初回を大事に入ろうとして、制球が乱れました」と鈴木泰は語る。なお東海大菅生は、主将で捕手の福原 聖矢が7月8日の紅白戦で負傷。若林弘泰監督によれば、無理をすれば出場できるが、無理をさせなかったということで、3年生の宮本 泰志が入った。主戦の捕手の欠場となれば普通のチームなら一大事だが、宮本も力のある捕手だけに、しっかりカバーしている。
明大中野八王子としては、大きな負傷からカムバックしたエース・羽田 康太郎が完投は難しいだけに、羽田にどうつなぐかが鍵となる。先発は下手投げの田村 響。遅い球でうまくタイミングを外したいところであったが、2人続けて四死球で歩かせた後、3番・酒井 成真の中前安打で東海大菅生がまず1点を先制。ここで明大中野八王子は投手を1年生の渡邊 純心に代える。しかし東海大菅生の猛攻はここから凄みをみせる。4番・小池 祐吏が四球で歩き、5番・酒井 駿輔、7番・金谷 竜汰の連続三塁打に7番・多井 耶雲の二塁打と続いたところで、明大中野八王子はエースの羽田を早くも投入した。それでも東海大菅生の攻撃は終わらず、1回裏だけで7点が入った。
東海大菅生は2回以降も攻撃の手を緩めず、2回裏は多井の左前安打などで2点、3回裏は2死後4本の安打を連ねて3点、4回裏は鈴木 悠平の本塁打などで3点を挙げる。
大量リードを得て、鈴木泰は肩の力が抜けた投球で明大中野八王子打線を抑える。5回表は三者三振に仕留め15―0の5回コールドで勝利した。
鈴木泰は5回を被安打1、奪三振7の無失点で復活試合を飾った。試合後、鈴木泰は「体にどこも痛みがない状態で投げられるのは幸せです」と語った。昨年の秋に少しだけ投げたものの、実質的に1年以上のブランクを経ての復活だけに、安堵した気持ちが感じられた。もっとも若林監督は鈴木泰の投球を70、80点と評価し、「あんなものではない」と語った。
今の3年生はコロナ禍で苦しんできた学年だけに、敗れた明大中野八王子の椙原貴文監督は、「苦労した3年生。もう少し野球をさせてあげたかった。短い夏になったのは残念です」と涙ながらに語った。椙原監督は情熱的な指導で選手を育ててきただけに、それがままならない状況にもどかしさもあっただろう。この苦難から、またいいチームを作ることを期待したい。
(取材=大島 裕史)