関東大会に残った4チームはすべて県1位となった。やはりレベルが高いチームばかりで、近年でこれほど能力が高い選手が揃った4チームが残ったのは、かなり稀ではないか。関東大会準決勝は、例年、エース以外の投手起用が目立つ。球数制限がある中、控え投手のレベルアップは必要不可欠。それを踏まえながら準決勝を見ていきたい。
山梨学院vs浦和学院
榎谷礼央(山梨学院)、宮城誇南(浦和学院)
山梨学院は143キロ右腕・榎谷礼央、浦和学院は141キロ左腕・宮城誇南と2人のエースがいるが、今後のことを見据えて、2人以外の起用も十分考えられる。山梨学院の初戦に先発した山田悠希は130キロ後半の速球を投げ込む右投手で、3回途中で降板した初戦の拓大紅陵戦のリベンジとして投げることが予想される。山田ら投手陣の持ち味を引き出すために、1年生捕手・佐仲大輝もキーマンとなる。
浦和学院は左腕・西田 稀士郎と、遊撃を兼任する金田優太の起用も鍵となりそうだ。どちらもハイレベルな打者が揃い、投手陣の経験を積ませるには格好の試合といえる。
木更津総合vs明秀日立
越井颯一郎(木更津総合)、猪俣駿太(明秀日立)
木更津総合は146キロ右腕・越井颯一郎が一本立ちしたが、地区予選からリリーフとして投げてきた金網伸悟も威力ある速球を投げ込む右腕。安定感が高く、十分に起用が考えられる。
大会屈指の強力打線を誇る明秀日立では、エースの猪俣駿太が県大会・関東大会を通じてかなりの投球数を投げている。金沢監督は準々決勝の試合後、「猪俣以外の投手陣の整備が一番の課題」と語ったように、猪俣以外の投手起用の可能性が高い。
(記事:河嶋宗一)