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今年の京都は大会序盤から激戦の連続。好カード、激戦ブロック、注目選手を徹底紹介!

2021.06.29

 第103回全国高等学校野球選手権京都大会が7月10日に開幕。79校73チームが出場し、春季大会で8強入りした京都国際京都成章乙訓東山城南菱創立命館西城陽塔南がシード校となる。

 今大会は龍谷大平安京都翔英立命館宇治京都外大西福知山成美などノーシードとなった強豪校も多く、序盤から好カードが多い組み合わせとなった。今回は注目カードを中心に京都大会を占っていきたい。

本命・京都国際は初戦から山場!

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京都国際ナイン

 優勝候補の本命は春夏連続の甲子園出場を目指す京都国際だ。投手陣の柱である森下 瑠大平野 順大の2年生コンビがセンバツ以降に成長した姿を見せている。彼らをリードする捕手の中川 勇斗(3年)は強肩やリストの強い打撃に定評がある府内屈指の名捕手。センバツから1番遊撃手に定着した武田 侑大(2年)も来年のドラフト候補に挙がりそうな逸材だ。

 その京都国際は初戦で京都翔英田辺の勝者と対戦する。京都翔英は秋が一次戦敗退、春は大会途中で棄権とここまで実績はないが、一昨年秋の近畿大会8強入りに貢献したエースの池島 涼太(3年)を筆頭に個々の能力は高い。京都国際にとってはいきなり正念場となりそうだ。

 昨秋に決勝で対決した乙訓龍谷大平安も、ともに初戦を突破すれば、3回戦で対戦する。シード校の乙訓は最速146キロ右腕の北見 隆侑(3年)が好投手として注目されている。龍谷大平安は遊撃手の吉田 元(3年)や中堅手の實谷 大周(3年)を中心に堅い守りで頂点を目指す。大阪桐蔭との練習試合で登板した岩井 聖(1年)に登板機会があるかにも注目だ。

 Aゾーンのシード校である立命館は、初戦で福知山成美と対戦する。立命館は捕手の長谷川 督馬(3年)を筆頭に個々の能力が高い。福知山成美は140キロ超えの速球を投げる中田 周(3年)と俊足巧打の前田 壮一朗(3年)のW主将を中心に一昨年春以来の甲子園を目指す。

 このゾーンには公立の実力校である鳥羽京都すばるに加え、好素材が毎年のように現れる日星など侮れないチームが多い。激戦区を勝ち抜くのはどこになるだろうか。

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京都外大西:西村 瑠伊斗.

 城南菱創がシードされたCゾーンにも京都外大西立命館宇治が入り、ハイレベルなゾーンとなった。京都外大西西村 瑠伊斗(2年)の投打にわたる活躍に注目。身体能力が高く、来年のドラフト候補に挙がってくるのではないだろうか。彼以外にも個性が光る選手が多く、上位進出の可能性は十分にある。

 立命館宇治は力投派右腕の白田 春宗(3年)と司空 宙大(3年)に安定感がある。1年生ながら春から1番を任された築山 隆翔は今後が楽しみな選手だ。

[page_break:各ブロックの注目校、逸材たちを一挙紹介!]

各ブロックの注目校、逸材たちを一挙紹介!

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綾部:山崎晃汰

 C・Dゾーンは春準優勝の京都成章を秋8強の綾部が追う展開か。京都成章は捕手で主将の嵒 康介(3年)を中心にまとまりのあるチーム。エースの細見 航矢(3年)は丁寧にコースを突く投球で相手打線を手玉に取る。

 綾部山崎 晃汰(3年)のキャプテンシーに注目。突出した選手がいないが、高い総合力で上位進出を狙う。このゾーンでは京都文教大谷にもチャンスがありそうだ。

 Eゾーンはシード校の塔南が一歩リードか。長身左腕の粟津 啓太(3年)を軸に今年こそ悲願の甲子園初出場を勝ち取りたい。

 Gゾーンにも実力校が揃う。シード校の西城陽は1年夏から公式戦のマウンドを経験している井上 周汰(3年)に注目が集まる。昨年は思うような投球ができなかったが、最後の夏に実力を発揮したいところだ。

 西城陽と初戦で対戦する久御山は昨夏の独自大会で西城陽立命館宇治を続けて破っており、今大会もダークホースとなりそうだ。西城陽としては1年前のリベンジをして勢いに乗りたいところだろう。

 京都共栄はキレのあるスライダーを投げるエース左腕の遠藤 翔海(3年)が好投手として知られている。大阪の公立進学校・春日丘を甲子園に導いた実績を持つ神前 俊彦監督の手腕に期待だ。

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東山:早田 慧

 Hゾーンは秋、春ともに4強の東山が頭一つ抜けている。エースの橋本 翔太(2年)は抜群の安定感を誇り、野手も巧打者の牧原 優太(2年)と奥山 仁翔(3年)に強肩捕手の原 亮二(3年)、身長192センチの4番打者・早田 慧(3年)と実力者揃い。ここ数年は惜しいところでの敗退が続いているが、19年ぶりの甲子園出場を狙えるだけの戦力はある。

 東山を追う存在はここ数年、戦績が安定している北嵯峨か。今年に校名が京都学園から変わった京都先端大附は卒業後に伸びる選手が多く、好素材の出現に期待したい。

 連戦がない日程とはいえ、強豪校との対戦が続いて消耗が激しいチームが出てくることも予想される。その中で指揮官が投手起用を中心にどうマネジメントしていくかに注目だ。ここ数年同様に混戦が予想されるが、甲子園の切符を掴むのはどのチームになるだろうか。

(文=馬場 遼

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