秀明英光の最速142キロ右腕・岩井裕貴が14K完投!自粛期間に速筋鍛え球速10キロUP
14奪三振の力投を見せた岩井裕貴(秀明英光)
26日、[stadium]上尾市民球場[/stadium]の第二試合では秀明英光と宮代の試合が行われ、秀明英光が6対3で勝利し3回戦進出を決めた。
秀明英光の先発は最速142キロ右腕の岩井 裕貴。越谷ボーイズ出身で180センチ76キロとやや細身だが体のバネを使って力強い速球を投げる。1年夏から公式戦を経験している岩井は、「悔しい思いをたくさんしてきたので自分の代ではなんとしても上に行きたい」と力強く語る。球速が飛躍的に上がったのはちょうど1年前だった。活動自粛期間が続き、全体練習ができない中で、ひとり体作りに励んだ。速筋を鍛えるため、低強度高回数のトレーニングメニューに取り組んだという。その結果1年秋までの最速は130キロ前半だったが140キロを越え、10キロ以上アップした。
この試合の序盤は積極的に振ってくる宮代打線に苦戦した。2回に7番・大橋 周平に適時打で地区予選を含め今大会初めて先制を許した。4回には2本の長打で2失点。4番の中村 桜介には甘く入った変化球を捕らえられ、2本の2塁打を許した。「序盤は変化球が低めに決まらなかったです。そこを狙われていました」。後半からは真っ直ぐで押していった。
ストレートの調子は「良くも悪くもなかった」というがチェンジアップやカーブを駆使し緩急をつけ、5回以降は見違える投球を見せ9回14奪三振完投で夏のシード権獲得へ牽引した。
次戦は昨秋県王者の昌平と対戦する。指揮官の秋山 剛一監督は「吉野くんを筆頭に打線は強力だと思うので、自分たちがどこまで通用するのか、いい経験になれば」と控えめなのに対し、隣で聞いていた岩井は「絶対に0点に抑える気持ちで戦います」と闘志を燃やす。聞けば、昌平は岩井にとって繋がりが深いチームのようだ。遊撃手の福地 基とは中学時代の選抜チームで共にプレーした。また先日高校通算47号を放った吉野 創士も福地の紹介で仲良くなり、1、2年生のころはグローブを貸してあげていたそうだ。福地、吉野らとの対決の実現に心を弾ませ、真っ向勝負で昨秋王者に挑む。
(取材=藤木 拓弥)