
新入部員必見!野球用具の手入れ法 ~スパイク編~2013年05月20日
前回のグラブ編に続き、今回は野球用具の手入れ法~スパイク編~です。
スパイクのお手入れは、クリーナーを使って磨くなど、みなさんも何となくは行っていたけれども、実は大事なポイントを見落としている可能性もあります!
ぜひ、この機会に、野球用具を扱うスペシャリストや、プロ野球選手たちからのアドバイスをもとに、スパイクのお手入れも見直してみましょう。
今回、みなさんに野球用具のお手入れ法を教えてくださったのは、この方々です!
サンデースポーツ(東京都/用具のスペシャリスト 坂詰さん)
ササキスポーツ (東京都/用具のスペシャリスト 星野さん)
石井琢朗選手 (スペシャルメッセージ)
スパイクの中の砂までしっかりと取ろう
スパイクの手入れにおいて、毎日やらなければならないのは泥を必ず落とすことだ。とくに、靴底のソールと金具の部分。ここは、金ブラシを使って汚れを落としていこう。落とした後は、靴墨を使ってブラシを使って磨き上げることが大切だ。
用具のスペシャリスト・サンデースポーツの坂詰さんは、樹脂のスパイクと革底のスパイクを使って、こんな説明をしてくれた。
「革底は水分で重くなりやすいので、乾燥をさせましょう。樹脂も革底ほど気を使わなくては良いですが、注意しましょう。また雨で濡れて重くなった場合、スパイクを干す場所は、日陰で風通しがよい場所で陰干しをしましょう。日当たりが良いところで干してしまうと、今度は逆に乾燥しすぎてしまって、スパイクの曲がる部分にヒビが入ってしまうんです。だから乾燥させすぎないことも大切です」
スパイクは乾燥させることも大切だが、かといって日当たりの良い場所で干すのも良くない。雨が降った時の管理は難しいが、「泥落とし→陰干し」のサイクルはぜひ覚えておいてほしい。
ちなみに、1選手がスパイクを2足を持つ重要性については、
「理想をいえば、2足合ったほうが長持ちすると思います。やはり練習用と試合用で分けたほうがいいと思いますね。野球用具の中で一番消耗が激しいのはスパイクなんです」(サンデースポーツ・坂詰さん)
とはいえ、ここでも大切なことは、1足でも、2足でも毎日の手入れは怠らないでほしい。
また、ササキスポーツの星野さんもこう語る。
「理想は毎日手入れを行い新品のような形にすることですね。汚れを落として綺麗に磨き上げてください。スーパークリーナーを塗って磨きあげてもらうと綺麗になるので、これは毎日やってほしいですね」
やはり基本は毎日泥を落とすことである。
「そして金具の泥は金具のブラシを使うこと。金具のブラシはメーカーのもありますが、ホームセンターでも安い金具ブラシがありますので購入してください」
実は、スパイクの中の砂を取らない球児が意外に多い。
「気付かないかもしれませんが、靴の中に砂が結構入ってしまうんです。それで重く感じてしまうんでしょうね。ですから表面だけではなく中敷きを取って砂を取ることです。メーカーさんが工夫して軽量化のスパイクを開発していますが 常に新品の状態として使いたいならば、中敷きを取って必ず砂を取ってほしいですね。これは誰にでも出来る簡単な軽さ対策です」。

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石井琢朗コーチから学ぶスパイクの手入れ法
僕の場合はスパイクは、アッパーにスプレーを吹きかけて汚れを取っていきます。縫い目に詰まった汚れや細かいところはブラシを使ってきれいに落とします。
靴底の土や泥も落とします。ここは金属製のブラシを使うといいですよ。湿っているときは靴底が乾いてからやるときれいになります。
汚れが落ちたら、靴クリームを塗っていきます。これを塗ると、ぴかぴかになって、気持ちよくプレーできます。
また、雨の中でプレーして、中まで水が染み込んだときは、靴の中にタオルを入れて、まず水気をとります。そのあと、靴ヒモを外して乾かす。乾燥剤を入れ、風通しの良いところに陰干ししてから手入れをしていきます。
泥だらけになったからといって、丸洗いするのは絶対にやってはいけないこと。型くずれして、足との一体感がなくなってしまうので、手入れがすんだら、シューズキーパーを入れて形がくずれないようにするのがいいと思います。
グラブもスパイクも、選手にとっては仕事道具。現在、機能性が優れた野球用具が登場しているが、その機能を維持するためにも、毎日の手入れは欠かせない。今回、スポーツショップのスペシャリストの方々やプロ野球選手からのアドバイスを聞いても、特別難しいことはない。小さなことからコツコツと。毎日やることが自分の道具を長く使い続ける秘訣となる。
