塚崎 晃大 (八王子)
- 寸評
- すらっとした投手体型が目につく好投手。しなやかな腕の振りから回転の良いボールを投げる。昨秋からみているが、変化球中心の投球、実戦で良いボールを投げられない脆さがあったが、今春では投手として逞しさが出てきた。上背もあって、バランスも良い。今後に大きな可能性を持った男だ。
右オーバーから投げ込む直球は125キロ~130キロぐらい。マックスならば130キロ中盤に届きそうなストレートを投げている。昨年は抜ける球が多かったものの、だいぶ真っすぐ行く球が増えてきており、力強さが出ていた。変化球はスライダー、フォーク、シンカー。いずれも曲がりが大きいものであり、威力を発揮している。昨秋は変化球に頼りすぎてしまい投球が小さかった印象を受けたが、ストレートが良くなったことで投球の幅は広がり、打者に向かっていけるようになった。関東大会の東海大甲府戦(2011年05月15日)では注目のスラッガー高橋 周平に対し、インコースを執拗に攻めて内野フライに打ち取る一幕もあった。高橋との勝負が昨秋からの成長を物語っていたといえよう。癖のない投球フォームゆえに打ちやすさを感じるところはあるが、バランスの取れた好投手といえるだろう。
クイックも1.2秒前後。基準タイムである1.2秒には達しており、牽制の入れ方も悪くない。フィールディングの動きもまずまずで投球以外の技術も悪くない。
(投球フォーム)
ワインドアップから入り、左足を高く上げ、軸足はしっかりと立つ。捻りを入れて溜めを作ったリフトアップ。左足をショート方向へ足を伸ばしていきながら少しずつ腰を沈めていくが、極端に重心を下げるフォームではない。目線の位置を動かさずに一定にしているので制球力は安定している。左腕のグラブはホーム方向へ向けて左胸にしっかりと抱え込む。テークバックの動きは大きいが、肩を支点としたアーム式ではないので問題ない。しなやかに腕を振ることが出来ており、球持ちは良い。フィニッシュでは踏み込んだ足がぶれることなく、形が崩れることなくしっかりと振り切ることができている。以前は踏み込んだ足がぶれたり、軸がぶれたりとフォームの安定性が欠けていたが、一冬超えてだいぶ安定したフォームになってきた。重心を深く下げないので制球力も安定しているし、リリースするタイミングが合致して強い切れのあるストレートを自在に投げられるようになり、中々実戦度の高いフォームをしている。 - 将来の可能性
- 体格面、投球面においてひ弱さを受けた昨秋の投球から考えるとこの春はずいぶんと逞しさを増した投球だったといえるのではないだろうか。素材として見ると長身・柔らかさ・バランスの良さに光るものがあり、大学でしっかりと肉付けしていければ球速も一気にアップしていける素地の良さはある。まずは最後の夏でどこまで豊かな素質を伸ばすことができるか注目してみたい。
- 情報提供・文:2011.06.02 河嶋 宗一
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