高橋 昂也選手 (花咲徳栄)
短評
観戦レポートより抜粋(2016年8月15日) 先制を許した高橋 昂也だが、実は3回からストレートが走り出していた。その特徴はリリースにある。多くのプロの投手が「潰す」とか「真下に叩きつける」と語るリリースの極意を高橋昂も実践していたのだ。 136キロくらいのガン表示でも低めに息を呑むようなストレートがキャッチャーミットに吸い込まれる。8奪三振のうちストレートで奪ったのは5個あり、3回は二死一、三塁で4番打者を144キロで空振り、6回は一死一塁で8、9番打者を142キロ、146キロで見逃し、空振りという具合だ。[team]樟南[/team]からすれば1、2回に少しでも点を取っていればまた違った展開になっていただろう。
更新日時:2016.08.15
寸評
この夏の高橋昂也の投球を見た瞬間、「間違いなくドラフト上位で消えるな」とそれぐらいインパクトがあった。埼玉大会の投球を振り返っていきたい。 (投球内容) 左オーバーから投げ込む直球はコンスタントに常時140キロ前半~140キロ中盤を計測していそうなストレートで、最速は149キロを計測。剛球というよりも回転数が多く、手元で一伸びする快速球だ。外角高めで空振りを取れる投手で、この球で空振りを奪えるかが調子のバロメーターになりそうだ。また高橋はテークバックが小さく、なかなか出所が見難い。そのため打者からより速く感じるフォームとなっている。 変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップの3球種が中心。試合によって直球中心。あるいは変化球中心で投球を組み立てる時があるが、スライダーが低めに集めたり、右打者の外角ボールゾーンからストライク、カーブを低めに落として空振りを奪ったりと投球内容に隙がない。 (投球フォーム) 初めて見た時はテークバックが大きいフォームをしていた。それが選抜になってからテークバックが小さいフォームとなっていた。選抜の不調はまだフォームがなじんでいないことが要因だと感じた。これは橋戸賞を獲得した佐竹功年もそうだったが、テークバックが小さいフォームを自分のモノにして、さらに伸びのある球を投げるまでには時間がかかる。高橋の投球が選抜で微妙に見えたのは、完璧に出来上がっていなかったからだろう。だが逆に秀岳館戦の敗戦が彼にとって転機になったのはいうまでもなく、フォームのバランスを含め、身体つきが一段とレベルアップをしている。後ろの動きが小さいけれど、それでも強く腕が振れるまでの体力を身に付けていったのだ。 また高橋が良くなったのは、インステップをせず、右足を真っすぐ踏み込むことができるようになったこと。去年までインステップ気味で、腰の回転がややロックしていて、強い腕の振りができていなかった。それが今、真っすぐ踏み出すことができるようになったことで、パワーロスすることはなくなった。
更新日時:2016.08.10
将来の可能性
[stadium]甲子園[/stadium]のピッチングで期待したいこと。それは埼玉大会のピッチングをそのままで出してほしい。そうすれば、[stadium]甲子園[/stadium]で伝説を残すピッチングを見せる可能性はあるのではないだろうか。[stadium]甲子園[/stadium]後に、最終的な評価をしていきたい。
更新日時:2016.08.10
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