小泉 航平選手 (大阪桐蔭)
寸評
春夏連覇に貢献したキャッチャー。負けたら終わりのトーナメント方式の高校野球で穴がないリードを見せる選手である。 (打撃) スタンスはオープンスタンス。ボールを見やすくする意図があるのだろう。高校2年秋と比べるとコンタクト率が高くなって理にかなった構えといえる。投手の足が下りたところから始動を仕掛けていき、左足を回しこむように上げていきながら、間合いを図る。トップの動きを見ていくとヘッドが投手方向に入りすぎてしまい、グリップが後ろに入りすぎている。そのためインコースの裁きが難しくなり、速球の対応も難しくなる。ただ木製バットに入ってからそのひねりは緩和されつつある。まだ一気に捻るのをやめるのではなく、少しずつ捻りを小さくしているのだろう。 大学代表との試合で、151キロをヒットにできたのもそれがあるといえる。外回りのスイングになっているときがあるが、木製バットに握り始めてからインサイドアウトで振る意識が出ており、的確にとらえるようになってきている。まだ木製バットに苦しみそうだが、大学・社会人のどちらに進んでも苦しむことになりそうな小泉にとって、早めに木製バットを握る公式戦を経験できたことは大きい。 (守備) キャッチングは柔軟でミスがほとんどない。日本代表の投手の多くが、かなり信頼している様子が見られ、捕手としての能力はさすが。リードセンスを見ても、投手に応じた配球ができていて、打たれた時の修正能力は高い。 またスローイングタイムは2.00秒前後と、突出して速いタイムではないのだが、ほとんどストライクコースに投げられるのがこの捕手の強み。2.00秒前後でもストライクゾーンにしっかりと投げられれば盗塁を刺せる。 ただプロを見据えるのならば、0.1秒縮めたストライク送球を次のステージで実現したい。
更新日時:2018.09.03
将来の可能性
攻守両面で大きく成長を見せ、高校生レベルではトップクラスの捕手へ成長した。大学・社会人でも活躍できる素質を持った選手だが、負けられない社会人のほうが小泉の能力を引き出すことができるのではないだろうか。 個人的には岡田雅利(埼玉西武)の高校時代より良い捕手だといえる。一歩ずつ成長を見せ、数年後にはドラフト指名候補へ成長するのか、注目をしていきたい。
更新日時:2018.09.03
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前田悠伍
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夏は頑張れよ