本庄第一高等学校(埼玉)
練習風景(本庄第一高等学校)
最大7点差を逆転!強打を見せた秋季大会
■7年ぶりの夏の甲子園を目指す本庄第一
埼玉県本庄市にある本庄第一高等学校は、1925年に女子高として開校。1993年に男女共学に伴い、現校名となった。野球部は、学校から4キロ離れた場所に専用グランドがあり、室内練習場、サブグラウンド(内野1面他)、ビニールハウスのブルペンがあるなど恵まれた環境の下、日々汗を流している。2008年、2010年に二度の選手権出場をしており、OBには2013年WBCブラジル代表の奥田 ペドロ選手がいる。
昨秋も県大会ベスト8と、県内上位に勝ち進む本庄第一の取り組みを追った。
■チームのウリが最大限に発揮された秋季大会
河原田 賢主将は、今年のチームのウリを
・集中打
・終盤の粘り
・監督と選手の距離が近い
と語る。特に終盤の粘りを発揮したのは秋季県大会3回戦の小鹿野戦。5回終了で3対10とコールド寸前のスコア。とても苦しかったということだが、全員が勝ちたいという強い思いが逆転につながり、見事ベスト8進出を決めた。
しかし準々決勝の花咲徳栄戦では、2対6の4点ビハインドの場面で、8回裏に3点を入れて1点差に迫ったものの惜しくも敗れた。ベスト4進出は果たせなかったが、河原田主将は「1試合やるごとに成長できた大会でした。諦めない心で、終盤の粘りが出てきたことは収穫だと思います」と大会を振り返った。そして課題としては、「投手力と守備力で、数少ないチャンスでの得点を取れるために集中力を継続することです」と語ってくれた。
■4試合連続本塁打を放った木村選手に注目!
また河原田主将は秋の大会で活躍した選手を多く紹介してくれた。
チャンスで適時打を打った山本 拓海選手、秋季大会で4試合連続本塁打を放った木村 拓雅選手、粘り強い投球を見せた中田 流生選手、森田 亮選手、そして3回戦の小鹿野戦で2点ビハインドの中、同点2ラン本塁打を放った森 悠介選手など、多くの選手が活躍を見せた。中でも特に河原田主将が期待しているのが木村選手。本塁打を打つ長打力だけではなく、チャンスで適時打を打つ勝負強さに期待を寄せていた。
また、春季大会でのキーマンとして森田 亮選手、大原 海斗選手の名前を挙げてくれた。
■オフへ向けての意気込み
春は関東大会出場、そして夏は7年ぶりの甲子園出場を目標に定めた本庄第一ナインは、この冬は、「体格を変える!全てにおいてレベルアップする」つもりで厳しい冬を送っている。その中できついメニューは、
・ハンマートレーニング6キロ(10回10セット)
・ボール腹筋
・懸垂
・綱跳び
ときついメニューが多くある。それでも選手たちは「勝つための冬」と定め、妥協せず、冬のメニューに取り組んでいる。
課題は守備力と投手力の向上
ここからは副主将の小泉 登雅二塁手、寮長を務める森 悠介捕手に話を伺いました。
小泉 登雅選手(本庄第一高等学校)
Q. この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。
小泉:守備力と投手力の向上ですね。
森:得点は多かったのですが、野手の失策、投手の失点が多かったので守備力・投手力の向上が課題です。
Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?
小泉:春夏に繋がる一人一人の基礎の向上が出来る冬にしたいです。
森:それぞれが課題を持って心身ともに成長できる冬にしたいです!
Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?
森 悠介選手(本庄第一高等学校)
小泉:失敗は失敗ではない。次への道標ですね。
森:千射万煎(一つ一つのことに手を抜いてはいけないという教え)です。
Q. このチームの好きなところ、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?
小泉:ここぞという場面での集中力が他のチームに負けていないと思います!
森:どこからでも点が取れる切れ目のない打線、集中打があり機動力を絡めて得点していくところは負けていないと思います!
Q. では最後にこのオフシーズン、『自分はここまで成長するぞ!』というこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!
小泉:守備率10割です!
森:埼玉県ナンバーワンの強肩強打の捕手になります!!
小泉選手、森選手、ありがとうございました!
[page_break:選手たちには冬のトレーニングで自分に負けない強い心を鍛えてほしい]名物練習・ハンマートレーニング(本庄第一高等学校)
選手たちには冬のトレーニングで自分に負けない強い心を鍛えてほしい
最後に田中 康敬監督にお話を伺いました。
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。
春・夏と県大会初戦で負けてしまっているために、とにかく秋は勝ちにいこうという事でスタートし、新チーム結成後の夏休み前半の試合では勝ちにいくことを考え、その結果を元に、勝つには何が必要かを話し合った上で、夏休み後半の試合では内容を重視し試合に臨みました。打撃練習中もトレーニングを取り入れスイングをする。基礎となる筋力強化を取り入れました。秋季大会では多少は打撃力アップの成果が出たと思います。
しかし、守備でのミスが多くあり失点するというケースが多かったので、春に向けては守備力・守備におけるスピード等全体の底上げをし、打撃に関しては、パワーアップはもちろん速球に対して対応できる力を身に付けられる様に取り組んでいこうと思います。
冬のテーマは身体を大きくする!です。春を迎えたときに体格が変わっているように食事面・トレーニング面を重視し、また厳しい状況にも負けないだけの精神力を鍛えていこうと思っています。
Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。
厳しい冬のトレーニングで自分の課題を克服する、自分に負けない強い心を鍛える。秋季大会で負けた悔しさを晴らすため、厳しいながらも楽しみを持ってこの冬に臨んでもらいたいと思っています。
田中監督、本庄第一高等学校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!