2011年10月29日 徳島県鳴門総合運動公園野球場(オロナミンC球場)

鳴門vs高知

2011年秋の大会 平成23年度秋季四国地区高等学校野球大会 決勝

決勝戦で高知の先発マスクを被った股川涼有(1年)

「秋季地区大会決勝戦」の戦い方を示した両チーム

「秋季地区大会決勝戦」。この試合にどのようなモチベーションを持って戦うかは、東西南北問わずチームにとって非常に難しい命題だ。その理由はいくつかあげられるが、一番の理由は優勝しないとセンバツへの青信号が灯らない北海道地区や東京都大会を除けば、ほぼセンバツ切符を手にした状況でこの一戦を迎えるということである。

もちろん優勝すれば全国各地の秋季地区大会王者とあいまみえる「明治神宮野球大会・高校の部」出場切符が手に入るとはいうものの、決勝戦はほぼ例外なく準決勝からの連戦。そんな中で特にスタメンの選手たちに準決勝と同じコンディションとテンション、そして試合内容のクオリティを求めるのは、いくら精神的な要素が大人より大きな部分を占める高校球児といえども、いささか酷な話である。昨年の秋季四国大会決勝戦(明徳義塾15対1香川西(2010年10月31日))に代表されるように例年、概して地区大会決勝戦が大味な展開となりがちなのも、このようなシステムが密接に関連しているからではないだろうか。

ただし、今年の秋季四国大会決勝戦に限って言えば、そのような懸念を抱く必要は一切なかった。なぜか。それは両指揮官がこれまでベンチスタートだった選手たちにチャンスを与え、同時にレギュラー陣を発奮させる心憎い采配を随所に見せたからである。

まず高知の島田達二監督は、基本的には準決勝のスタメンを踏襲しながらも、「9番・捕手」には高知県大会では小松朋裕(2年)と激しく正捕手争いを演じていた股川涼有(1年)を抜擢。さらに試合序盤からの積極的な代打起用、市川 豪坂本 優太の1年生投手リレーの間に左腕・田頭翼(2年)を挟むなど、明徳義塾越えを果たしたベンチ内の安堵感を戒める采配を貫いた。

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