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- 2011年秋の大会 第125回北信越地区高校野球大会
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熊谷優(松商学園)
おまじないの言葉
今秋から、松商学園の監督が代わった。
OBであり、プリンスホテルで監督も務めた足立修が就任。甲子園を経験し、大学、社会人では全日本に選ばれた実績もある新指揮官の言葉は重みが違う。
エースの熊谷 優は言う。
「今日、練習中に監督に呼ばれたんです。『おまじないの言葉を教えてやるよ』って。監督がいることで安心できますね」
“おまじないの言葉”とは、ひとつは「打たれたら感謝しろ」。
打たれるのには原因がある。自分の投げた球、配球、テンポ、リズム、態度やふるまい……何かがよくなかったから打たれる。それに気づかせてもらえたのだから感謝しなさいということだ。
もうひとつは、「抑えたらありがとうと思え」。
自分ひとりで野球をやっているわけではない。守ってくれる野手はもちろん、家族や指導者など周りの人々がいてこそマウンドに上がることができる。ときには、完璧に打たれた打球が正面を突くことだってある。だから、ありがとうと感謝しなさいということだ。
「ベンチでも『感謝、感謝』と言われています」。
今夏、松商学園は決勝で都市大塩尻に敗れた。2点リードで迎えた9回、熊谷は2者連続四球で作った無死一、二塁のピンチで、送りバントを一塁へ悪送球。同点に追いつかれると、なおも無死三塁から今度は痛恨のボーク。ひとり相撲で甲子園を逃した。
「夏はいっぱい、いっぱいでした。余裕がある感じではなかったです」
松本南シニア時代に全国ベスト4。1年生からベンチ入りしていることもあり、「オレが投げれば勝てる」という思いもあった。自信があっただけに、いざ、ひとり相撲を取ってしまったときに周りを見る余裕などなかったのだ。それだけに、足立監督の就任は大きかった。
「監督には『おびえてやるのも、楽しくやるのも決めるのはお前たちだ』と言われています。それなら、楽しくやろうと思った」


















