2010年06月11日 岩手県営球場

羽黒(山形2位)vs横手(秋田3位)

2010年春の大会 第57回東北地区高校野球大会 2回戦

小原(羽黒)

9回2死無走者から羽黒がサヨナラ勝ち

9回裏、8番から始まった羽黒は簡単に2死。
延長突入は濃厚かと思われた。
だが、1番の小原がライト前安打で出塁。ここからが見せ場だった。

次打者への初球、小原がスチール。
投球はストレートだったが、捕手はこの回から守備についたばかりの背番号20・高橋幸。二塁送球まで2秒40かかり、小原は悠々と盗塁に成功した。
「行けたら行けのサイン。自信はありました」(小原)
一転してサヨナラのピンチになり、マウンドの寿松木の手元が狂う。続く2球目をぶつけてしまい2死一、二塁となった

打者は3番の里見。
サヨナラのチャンスに里見は積極的にスイングする。
初球をファールしたあとの2球目、変化球が甘く入った。
レフト前ヒット。

通常では三塁ストップの当たりだったが、好スタートを切っていた小原がサヨナラのホームに飛び込んだ。
二塁からホームインまでのタイムは6秒51。甲子園レベルでも7秒以内が基準だけに、強肩外野手でも刺すのは難しいほど素晴らしい走塁だった。
「ツーアウトだったし、信頼しているバッターだったので、(打者が)振りにいった時点でスタートしました」(小原)

小原の安打が出た後、たった4球での決着。
サヨナラの場面だというのに、横手ナインは簡単に試合を流してしまった。
「デッドボールの後、間を取ればよかった。監督の力不足です」
 試合後、押切監督が悔やんだように、守備のタイムはまだ2回残っていた。

9回表に2死から相手の失策も絡んで同点に追いついた横手
その流れのまま簡単に2死を取ったことで、なんとなく試合を進めてしまったのかもしれない。監督がタイムを取らなくても、選手たちでマウンドに集まることもできる。捕手や野手がマウンドに行くこともできる。
“間”の大切さ――。
横手ナインは夏にこの失敗を生かしてほしい。

(文=田尻 賢誉)


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