2018年06月03日 明石トーカロ球場(明石公園第一野球場)

大阪桐蔭vs智辯和歌山

2018年春の大会 平成30年度春季近畿地区高等学校野球大会 決勝戦
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選抜決勝カードの再戦は大阪桐蔭に軍配



春季近畿大会を連覇した大阪桐蔭の選手たち

 選抜決勝から2ヶ月、日本一の座を懸けて争った大阪桐蔭智辯和歌山の顔合わせが近畿大会決勝でも実現した。
 この両チーム、昨秋の近畿大会決勝でも対戦しており、結果は今春の選抜決勝が5対2、昨秋の近畿大会決勝が1対0でどちらも大阪桐蔭が勝利している。実は、旧チームでも昨夏の甲子園2回戦、昨春の近畿大会1回戦でぶつかっており、この1年の間に早くも公式戦での5度目の激突となった。試合は、過去4戦全てで黒星を喫しており、リベンジに燃える智辯和歌山の気迫の込もったプレーで幕を開けた。

 初回、大阪桐蔭の1番・石川 瑞貴の放った強い打球を智辯和歌山のサード・林 晃汰がしっかりと止め、最初のアウトを奪う。先発・平田 龍輝大阪桐蔭の上位打線に良い当たりを3者連続で打たれたが立ち上がりを無失点で切り抜けた。その裏、智辯和歌山は1番・細川 凌平が内野安打で出塁すると、2番・神先 恵都もライト前への安打で続く。3番・林が併殺打に倒れ二死三塁となったが、4番・文元 洸成が詰まりながらもセンター前に落とし先制に成功した。

 大阪桐蔭の先発マウンドを任された根尾 昂は序盤、高めに浮くストレートが目立ち、ストライクとボールのはっきりするやや苦しめのピッチングとなった。それでも2回、3回と強打の智辯和歌山打線にヒヤッとする場面を作られながらも追加点を与えず無失点に抑えると4回、2回り目に入った打線が智辯和歌山のエース・平田に襲いかかった。

 先頭の中川 卓也がセンターオーバーの二塁打を放つと4番・藤原 恭大がショートの頭上をライナーで越える適時打を放つ。同点に追いつき、さらに藤原が俊足を飛ばし好判断で二塁打とすると続く。根尾が一、二塁を破る。この打球に三塁ベースコーチは止めかけたが二走・藤原は自らの判断で本塁に突入し、生還を果たす。無死という状況を考えれば無理をする必要のない場面、もちろん藤原はそれを理解した上で確信に近い自信があったからこその迷いのない走塁だろう。クリーンアップの3連打で大阪桐蔭が試合をひっくり返した。

 援護点をもらうと4回から根尾が本来のピッチングを取り戻す。ストレートの走りがさらに良くなり、ストレートに威力があるから変化球も生きる。2者続けて2ストライク目をストレートで奪い、最後はワンバウンドする変化球で空振り三振に仕留めるなど尻上がりに調子を上げた。それまでファールにされていたストレートで空振りが取れるようになると、1点差ながら流れは大阪桐蔭へ。8回には1死から再びクリーンアップの3連打で1点を追加しリードを広げる。追う智辯和歌山は5回を除いて毎回走者を出すが、バントを使って得点圏に走者を進めても根尾があと1本を許さない。最後は9回二死一塁、2ストライクから高めのストレートに平田のバットは空を切り、大阪桐蔭が2年連続の優勝を飾った。

 互いに11安打を放ちながら、結果は3-1のロースコア。両チーム合わせても四死球は3で失策は0。派手な打撃に目が行きがちだがどちらも守備もしっかり鍛えられている。エンドランを仕掛けた場面ではセンター前に抜けそうな打球をショートがつかみ自ら二塁ベースを踏んで併殺を奪うというプレーを大阪桐蔭の中川、智辯和歌山西川 晋太郎が共に披露した。捕手も大阪桐蔭小泉 航平は4回無死一塁からワンバウンドする難しい球をうまく体の前に落とし二塁進塁を狙った走者を刺してピンチの芽を摘み、智辯和歌山東妻 純平は6回二死満塁からピックオフプレーを決めて一塁走者を殺しピンチを切り抜ける。智辯和歌山は8回に大阪桐蔭が追加点を奪った場面も一死一、三塁から根尾の一塁線を破る二塁打で一気に本塁を狙った一走・藤原を見事な中継プレーで刺し、完全には流れを相手に渡さなかった。

 攻守にハイレベルな試合を繰り広げた両チーム、夏の北大阪、和歌山大会でも優勝候補筆頭となること間違いなしだ。

(文・写真=小中 翔太

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