2017年09月08日 ポートアーサー球場(Port Arthur Stadium)

カナダvs日本

第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ スーパーラウンド
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スカウト部長・河嶋宗一の目が光る!全国逸材発掘レポート

スーパーラウンド前の不安が露呈 カナダに逆転負け



マウンドに集まる日本代表ナイン。声をかける清宮幸太郎キャプテン

 スーパーラウンド、小枝守監督がこう語っていたことがある。
「今の投手陣は防御率は良いけど、同じようにはいかない。だからこそ野手があげる点を与えてはいけない」
つまりそれはエラーによる失点だ。守りが響いたといってもいいが、そこには一歩立ち止まって攻撃、守備をしようとする考えはなかったか。それができていれば、チャンスをつかむことはできて、また守備では最善の準備ができたか。完敗ではなく、自分たちが崩れた場面が多かった。

侍ジャパンU-18代表は地元・カナダと対戦。この日は地元の登場ということもあっのて、多くの観客で埋まった。この状況下、先発したのは徳山 壮磨。これが今大会3試合目の先発である。徳山は無死二塁からピンチを招いたが、2三振を奪う立ち上がりでピンチを切り抜ける。中3日の先発となったが、ストレートの勢いは十分。初回から最速140キロを計測するなどボールの走りは悪くない。125キロのカットボール、スライダー、カーブの精度も悪くない。ただカナダ戦がしつこく、初回から24球と、球数はやや多い。徳山のボールに対して、立ち遅れせず対応ができている。序盤から徳山は長いイニングは難しい。そんな序盤の攻防であった。そして2回表、一死満塁から9番Bremnerに甘く入ったスライダーを捉えられ、中前適時打でいきなり2点を失う。

 だが2点を取られても焦る日本ではなかった。一死一塁から7番古賀悠斗の右前安打で一死一、三塁。8番丸山 和郁が三振に倒れ、二死となったが、9番西巻 賢二の内野安打で1点を返す。

 しかし3回表、徳山は一死から四球を与えたところで、降板。2番手に山下輝が登板。山下は140キロ前後の速球、スライダー、ツーシームのコンビネーションで粘り強く抑えていたが、5回表、ピンチを招いたところで降板。アメリカ戦で好投した川端 健斗が登板し、後続を抑える。

 5回裏、清宮 幸太郎の本塁打で1点を返し、これに勢いに乗った日本代表は6回裏、無死一、三塁から2番小園 海斗が敵失を呼び込む内野ゴロ、さらに3番安田 尚憲の併殺打で逆転。初めてリードした形だが、ここで打って突き放す野球ができない。二塁走者・藤原、一塁走者・小園と俊足で、目敏さのある2人が走者を抱える状況で、なにか仕掛けることができなかったのはもったいなかった。そういう小さなミスがこの試合では響いてしまう。

 7回表、先頭打者にエラーで出塁を許し、さらにバッテリーミスで二塁へ。一死二塁から4番Brookmanの左前適時打で同点。さらに二死三塁から痛恨のバッテリーミス。そして7番Cernyの左前適時打でさらに1点を失い、4対6と、ミスからの失点で、逆転を許してしまったのは痛かった。そこから5番手・田浦 文丸が2.1回を投げて6奪三振と、今大会12.1回を投げて27奪三振、防御率0.00と圧巻のピッチング。強打者揃いの世界を舞台にこのピッチングができているのだから、スカウトの間の評価も上昇していることだろう。田浦だけではなく、投げた5投手は出来は悪くなかった。状況を後手後手にさせてしまっていることが急ピッチな継投策につながったのかもしれない。

 しかし反撃及ばずカナダに逆転負け。対戦成績は2勝2敗となり、決勝進出の最低条件は韓国に勝つこととなった。今年の韓国も強力なチーム。倒すのは並大抵のことではない。決勝進出はいろいろな条件があるが、まずはそれよりも選手たちは目の前の相手を破ることに集中し、自分のできるべきことを探す。そして指揮官は戦略をしっかりと定める。

 自分たちが勝つことだけを信じて、日韓戦に臨んでほしい。


(文=河嶋 宗一

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