2017年08月13日 阪神甲子園球場

天理vs大垣日大

第99回全国高等学校野球選手権大会 2回戦
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小関順二が徹底分析 ストップウォッチレポート

積極打法の天理と待球作戦の大垣日大の戦い



神野 太樹(天理)※写真=共同通信社

 積極打法の天理と待球作戦の大垣日大の戦い――テーマはこのあたりにありそうだ。もちろん、近年の傾向から見れば積極打法のほうが分はいい。

 さて、この試合の殊勲者は何と言っても2打席連続ホームランを放った天理の4番神野 太樹(3年)。第1打席の2回裏はボール2からの137キロのストレートをセンター右へ先制ソロ。低い体勢で立って、スタンス幅の広いオープンスタンスというのが基本スタイルで、下半身に根が生えたようにどっしり構え、力感十分。第2打席の4回裏は2ボール1ストライクからの139キロストレートを今度はレフトスタンドに放り込んだ。

 私は2年前、「見逃し率」という考え方を広く世間に示した。「全投球に占めるストライクの見逃しの割合」のことで、見逃し率の低いチームのほうが6:4くらいの割合で勝っている。この考え方に対してプロ野球の審判をされている方からメールで連絡があり、そこには「私も小関さんに近い考え方で、1回の打席でストライクを2球見逃した選手はほとんどヒットを打っていない」と書かれていた。

 この審判氏の「ストライクを2球見逃した選手」が両校にどれだけいたかというと、天理の1人に対して大垣日大には6人いた。現在の野球界でこれでは勝てない。

 天理の先発、坂根 佑真(3年)はこれと言った持ち球はない。いいのはコントロールで、この試合の与四球はわずか2つ。ストレートの最速は私が確認した限りは132キロで、多くは120キロ台の後半だった。これを徹底して外角、あるいは低めに集め、意図的なボール球も目立った。甘いコースに入れば打たれる、そういう危機管理が常に頭の中にあったのだろう。6回には大垣日大の3番石川 隼也(3年)にカーブをセンター前、5番内藤 圭史(1年)にやはりカーブをセンター前に持っていかれ、一、二塁にすると、7番打者には意表を突くストレートで攻め、センターフライに打ち取りピンチを脱した。こういう臨機応変の配球が天理バッテリーには随所に見られた。

 大垣日大は今大会の特徴の1つに挙げられる複数のエース級を擁する好チームだった。先発の修行 恵大(2年)は最速141キロのストレートと120キロ台のフォークボールを操り、二番手の杉本 幸基(2年)はストレートが最速140キロを計測した本格派。来年の素質開花は十分期待できそうだが、この試合に限っては天理打線の積極打法に翻弄されたようだ。

(文=小関 順二

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