大城 龍生選手 (糸満)

寸評

　恵まれた体格の持ち主で、投手としての才能も併せ持つ大型外野手。 （第一印象） 　秘めたる高い資質を、まだ充分に活かしきれていない素材型という感じがします。まだまだこんなものではないだろうという、歯がゆさも残ります。 （守備・走塁面） 一塁までの塁間は、左打席から4.1秒前後ぐらいで走り抜けます。このタイムは中の上レベルであり、もっと本気で走り抜けたら、更に速いタイムが出そう。 中堅手としての打球への反応、落下点までの入りなどを見ていると、まだ迷いが感じられます。また投手で地肩が強いと思いきや、返球を見る限りあまり強く見えないのが残念。 （打撃内容） 秋の公式戦打率.632厘・13打点という素晴らしい成績を残しましたが、選抜ではノーヒットに終わり悔しい思いをしました。 ＜構え＞　☆☆ 　前足を軽く引いて、グリップを高めに添えます。腰は沈まず、全体のバランス・両目で前を見据える姿勢はどうでしょうか？ ＜始動＞　早すぎ 　投手の重心が下がりはじめる前に動き出すので、投手が投げる前にタイミングを変えてしまうことが可能です。そのため、タイミングを狂わされる危険性があります。 ＜下半身＞　☆☆☆ 　足を早めに引き上げて、ベース側に踏み込んできます。始動～着地までの「間」は取れており、速球でも変化球でも幅広く対応。踏み込んで来るということは、外角を重視していることがわかります。踏み込んだ足元もブレないので、開きを我慢して外の球をキッチリ叩けます。 ＜上半身＞　☆☆☆☆ 　打撃の準備である「トップ」の形を早めに作り、速い球には振り遅れません。バットも上からインパクトまで振り下ろしてくるので、ボールを捉えるまでにロスは感じません。バットの先端であるヘッドも下がらないので、ボールを広い面で捉えられてヒットになる確率をあげています。 ＜軸＞　☆☆☆ 　足の上げ下げはあるので、目線の上下動は平均的。体の開きは我慢でき、軸足には粘りと強さが感じられます。

将来の可能性

　まだ持っている潜在能力を充分出しきっている感じはしませんが、秘めたる能力は高そうです。ぜひ最後の夏には、悔いを残すことなく力が発揮されることを期待します。高校のみならず、大学など先の野球も見据えられう素材ではないのでしょうか。2015年度の、沖縄を代表する野手の一人に数えられます。