大村 涼兼選手 (北大津)
寸評
非常に恵まれた体格の投手で、MAX140キロを記録するという大型左腕。まだまだ発展途上ですが、面白いものを持っている選手かと。 (第一印象) テイクバックをしっかり取れないまま投げ込むフォームで、恵まれた体格を活かしきれていないのが気になります。 (投球内容) 夏の予選を見るかぎり、球速は常時120キロ台後半~130キロ台前半ぐらいといった感じ。しかしその球速以上に、ボールの勢いや球威は感じます。あまり細かいコントロールはありませんが、ボールは両サイドに適度に散って甘いゾーンに入って来ないので打ち難い。変化球は、ほとんどがスライダーとのコンビネーションも、チェンジアップ系の球もありそう。執拗に牽制したりして、走者に対するマークは厳しい。クィックは、1.15秒前後と基準レベル。不器用そうに見えて、制球含めて以外に要所は締めている。 <長所> グラブは最後まで体の近くに留められており、両サイドの投げ分けは安定。足の甲でも地面は押し付けられているが、ボールを押し出すようなフォームのためか? ストレートは、真ん中~高めに浮きやすい。 <課題> 着地までの粘りがもう一つで、自然と開きは早くなっている。しかしながら、独特のテイクバックやフォームのせいか、タイミングが合わせにくいのかもしれない。 腕は強く振れているものの、前の足が突っ張って体重移動を阻害している。それでも球威のあるボールや打ち難いフォームを作り出す、独特のメカニズムを持っている。
更新日時:2014.08.16
将来の可能性
細かい部分をいうと、ツッコミどころ満載なフォーム。しかしそれを欠点だと思わず、打ち難さを追求してゆけば、相手にとって嫌がられる存在になるのではないのだろうか。結構おさえるポイントは抑えられており、欠点を欠点で終わらせない良さもあります。非常に微妙なバランスの上で投げているので、下手にいじると持ち味を失いかねません。こういう我流の強い選手は、自分に確かな信念を持って、自ら自分を高めて行くことが強く求められます。可能性は秘めている選手なので、今後も野球に真摯に向き合って欲しいと期待します。
更新日時:2014.08.16