海藤 一将選手 (鶴岡東)
寸評
手足の長い投手体型で、サイドハンドに近いスリークオーターから、ムチのように腕をしならせてブンと振ってきます。 (第一印象) 球速こそ130キロ前後ぐらいなのですが、左打者の背中越しから来るような独特の球筋と、常時5キロ以上速く感じさせるキレがあります。 (投球内容) 球威・球速はないのですが、ボールが手元まで切れるので打者は完全に差し込まれます。こういったタイプはコントロールはアバウトになりがちなのですが、球持ちもよく両サイドに散らせるのがこの投手の持ち味。変化球は、カーブ・スライダーなどとのコンビネーションで、基本的に右打者の外角に逃げてゆく球は見られません。変則の左腕ということで、打者からは非常に厄介な存在だと言えるでしょう。マウンド捌き、コントロールもまずまずですし、クィックも1.0秒台と高速。野球にセンスに優れた、好選手ではないのでしょうか。 <長所> 腕が外旋する割にグラブは最後まで内に抱えられ、足の甲でも地面を押し付けることができ、球持ちも好いのでコントロールが安定。足の押し付けがもう少し早いと、もう少しボール全体が低めに集まるように感じます。 腕も身体に絡むような粘りがありますし、速球と変化球の見極めも困難。そのため、イニングを遥かに上回る奪三振を誇ります。 <課題> どうしてもキレで勝負するタイプなので球威に欠け、甘く入ると長打を浴びやすい傾向に。また左打者には厄介ですが、右打者から長くボールが見られやすく、コースを突いた球でも打たれるケースが目立ちます。
更新日時:2014.07.30
将来の可能性
独特の球筋と体型を活かし、存在感を示すサウスポー。大学などでも重宝されそうだし、今後の活躍も期待させる逸材です。現状ドラフト候補云々の選手ではありませんが、今後も楽しみなサウスポーではないのでしょうか。
更新日時:2014.07.30