山本 裕介選手 (国分)
短評
観戦レポートより抜粋(2015年4月9日) 昨年、快進撃を続け、ベスト8まで勝ち進んだ国分。その原動力なのがエースの山本 裕介だ。右サイドから投じる130キロ前後の速球、キレのあるスライダーを両サイドに散らしていきながら強豪校を打ち破った山本の投球は目に留まるものがあった。しかし真夏の激選を投げぬいた代償は大きかった。 「実は夏以降、山本は故障で数か月投げられなかったですよ」 国分の重藤監督が明かしてくれた。市川南相手に力強い投球を見せる山本の姿を見て全く想像ができなかった。だが故障をしていても、モチベーションを見失わずにトレーニングに取り組めるのが山本の強さ。 「1年の時よりも、単純にトレーニングの量が増えましたし、またトレーニングのメニューも自分で考えながら取り組んできました」 現在、179センチ78キロ。入学時は60キロ台だったというのだから、大きく成長を遂げたといえるだろう。 山本は冬頃から投げられるようになり、そこから状態を仕上げていった。今日の投球について山本は「公式戦初戦だったので、いつもほどのストレートの走りではなかった」と語るが、2年次、130キロが数球だったのだが、コンスタントに130キロ前後(最速132キロ)を計測していた。132キロでも、しっかりと腕が振れるので、思わず差し込まれそうな威力を感じる。 そしてキレのあるスライダーは両サイド自在に投げ分ける練習をしてきたようで、右打者の内角、左打者の懐をえぐるものもあれば、左打者の外角のボールゾーンからストライクゾーンに入るスライダーもあった。これは意図的にコントロールしているようで、なかなか高度な攻めをしている投手であった。 そんな山本を援護しようと、4番で恋女房の吉田が2本の適時打を放ち、5回まで4対0とリード。山本は終盤になっても、コントロールが衰えず、3安打完封勝利を記録した。余裕が感じられる投球であった。試合後、山本は 「まだボールが高めに浮くことがあったので、そこを修正していきたい」と語った山本。再び夏に勝ちあがるためには、山本の力は不可欠。復活したエースの快投で、国分は順調な滑り出しを切った。
更新日時:2015.04.12
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