田中 寛大選手 (英明)
寸評
秋の四国チャンピオンとして神宮大会に出場してきましたが、一冬越えてかなり実戦的な投手へと成長していました。選抜では大曲工業に敗れてはしまったものの、今後の成長が楽しみなサウスポー。 (第一印象) 秋よりもコントロールが安定してきて、両コーナーにしっかり投げ分けられるようになってきました。またボールも低めに集まることが増え、実戦派としての成長を感じます。 (投球内容) ノーラン・アイアン風に足を勢い良く高く上げるフォームに特徴があり、物凄い力投派なのかとおもいきや、コントロール重視の投球にギャップを感じます。特に秋よりも力で抑えこもうという意識がなくなり、コントロールを重視して丁寧に投げています。球速は、120キロ台後半~MAX137キロぐらい。ストレートだけでなく、スライダーやシュート系のボールも、上手く両サイドに散らすことができています。 <長所> 秋まではグラブを内に抱えられずボールが暴れやすかったのですが、最後までしっかり抱えることで両サイドの投げ分けも安定。元々足の甲で地面を捉えることができており、ボールが上吊らないところも良いところ。 腕の振りもよく身体に絡み、速球と変化球の見極めも困難。ボールにも適度に体重が乗せられるようになっており、課題だとった前への体重移動も改善されつつあります。 着地までの粘りもでき、身体も開きも抑えられており、打者としてはタイミングが合わせやすいフォームではありません。スリークオーター独特の背中越しから来る球筋もあり、面白い投手になりつあります。 <課題> ストレートへのこだわりを捨てることで、実戦力を増してきたのでしょう。その一方で、あえて土台がしっかりした今こそ、夏に向けて球速・キレなどを意識しても良いかもしれません。これでストレートに勢いが出てくると、手がつけられなくなります。
更新日時:2015.05.23
将来の可能性
今の投球で方向性を間違わないで精進して行けば、大学での活躍も期待できる実戦派。今後は本人が、何処まで野球に対し深く探求出来るのかにかかっていると言えるでしょう。技術的には、いじる部分も殆どなくなりつつあるので。一冬の間に見違えるほど欠点を改善して来られたことは、高く評価したいと思います。
更新日時:2015.05.23