龍 幸之介選手 (九州国際大付)

龍 幸之介

球歴:九州国際大付

都道府県:福岡

ポジション:捕手, 外野手

投打:右 / 左

身長:180.0 cm

体重:78.0 kg

学年:卒業

寸評

 逸材揃う九州国際大付の中でも、堂々としたプレースタイルに、どっしりした体格から繰り出される強打で存在感を示した新2年生。選抜緒戦の前橋育英戦(2010年03月23日)では、ライトスタンドに見事なアーチを架け、先輩達にヒケを取らない素質を印象づけた。 (打席スタイル)  打席では実に堂々としていて、とても新2年生とは思えない。この選手が好いのは、自分のツボと言うものを持っており、そこに来た球をおもっきり振り抜く。ヘッドスピードも素晴らしく、新2年生離れしたスイングで、目の覚める打球を放ってくれる。  スクエアスタンスで、グリップを高めに添えます。構えにどっしり感がある一方で、全体的に力が入りすぎていて、固さが感じられるのが気になります。そのためボールをひっかっけて、ゴロになる機会が多いように思えます。仕掛けは「平均的な仕掛け」を採用し、ある程度の対応力と長打力をバランスよく兼ね備えた中距離・ポイントゲッタータイプ。足を軽く引き上げ、ベース側に強く踏むこんで来るインステップ打者。それだけ外の球に、強く意識のいったスタイルです。逆に言えば、内角の捌きには、少し窮屈なところが感じられます。残念なのは、踏み込んだ足元がインパクト際にブレてしまう点。そのためせっかくタイミングがあっていても、早く体が開いて打ち損じてしまうケースが少なくありません。  打撃の準備段階である「トップ」の形をつくるのは、けして遅くありません。上から思いっきり、ミートポイントまでバットを振り下ろしてきます。スイング軌道にもロスは感じさせず、フォロースルーまで綺麗に振り抜かれております。また目線のブレも小さいですし、軸足にも強さを感じさせます。体の開きを我慢できるようになれば、素晴らしい打者になれる可能性を秘めています。 (守備・走塁面)  元々中学時代は、投手や捕手をしていた選手のようなので、外野の経験は豊富ではないよう。しかし打球への反応やキャッチングをみていると、無難にこなしているように見えます。守備範囲こそ広そうではありませんが、トータルで考えた場合には可も不可もなし。地肩もめっぽう強そうそうな感じは致しませんが、プロの基準を満たすだけのものはあると思います。彼の場合は、新チーム結成後には別のポジションを守っている可能性が高そうです。  気になるのは、左打者ながら一塁までの塁間を、4.5秒台でしか走り抜けられる脚力の無さにあります。その脚力が示すとおり、新チーム結成以来の30試合で、盗塁は1個もありません。彼の中に、盗塁を言う選択肢はないのかもしれません。
更新日時:2011.04.03

将来の可能性

 大型打者にありがちな、遠回りなスイング軌道もなく、上半身の使い方には非凡なものがあります。ただその反面、その上半身を受け止める下半身に課題があり、見た目のどっしり感ほど安定していないことがわかりました。一にもニにも、足元がブレずにスイングできるようになることが、まずこの選手の課題です。そしてもう少し打席の中で、「柔らかさ」を意識し、リラックスしてプレーすることが望まれます。  守備・走塁面でアピールするほどものはありません。そういった意味では、打ってなんぼ、それ以外の部分は破綻のないプレーに徹しられるかでしょう。現状は、おもいっきりの好い中距離ヒッター。そのため来年ドラフト候補に成り得るのかは、かなり微妙なタイプです。それでも選抜で架けたアーチは、これからの彼の野球人生に大いなる自信となって行くことでしょう。この自信を胸に、更なる努力を期待してやみません。来年の今頃には、九州を代表する強打者だと評価されていそうです。
更新日時:2011.04.03

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