長沢 吉貴選手 (佐野日大)

寸評

　三拍子揃った選手として、下級生の頃から名の知られた選手でした。しかし選抜緒戦の鎮西高校戦(2014年03月22日)ではノーヒット、その後の2試合でもヒット一本ずつと、打撃ではもうひとつアピールできないまま終わりました。 　　 （第一印象） 　　 　典型的な俊足・巧打の好打者といった感じで、守備・走力・打撃技術共に、上のレベルを意識できる選手だと感じました。 　　 （守備・走塁面） 　　 　一塁までの塁間を　4.00秒前後で走り抜けるなど俊足言えるタイム。新チーム結成以来の31試合で11盗塁と、チーム一の盗塁数を誇ります。 　　 　その俊足を活かした、広い守備範囲の持ち主。またこの手のタイプとしては、地肩も結構強いのが特徴だと言えるでしょう。 　　 （打撃内容） 　　 ＜構え＞　☆☆☆☆ 　　 　スクエアスタンスでつま先立ちして構え、グリップの高さは平均的。背筋を伸ばし全体のバランスも良く、アゴを引いてグッと前を見据え集中力も感じます。　　 　　 ＜始動＞　平均的 　　 　投手の重心が下がりきったところで始動する、平均的な始動。このタイミングは、典型的な中距離打者やポイントゲッターが多く採用します。生粋のアベレージヒッターに見えますが、結構パンチの効いた打撃をするのかもしれません。 　　 ＜下半身＞　☆☆☆☆ 　　 　始動～着地までの「間」はある程度取れており、速球でも変化球でもそれなりに対応。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でも幅広く対応したいタイプ。踏み込んだ足元ブレないので、外の厳しい球や低めの球に喰らいついて、レフト方向への流し打ちも可能にします。 　　 ＜上半身＞　☆☆☆☆ 　　 　打撃の準備である「トップ」を作るのも自然体ですし、上からロスなくコンパクトに振り抜けます。特に力感や鋭さは感じませんが、技術的には大きな欠点はありません。 　　 ＜軸＞　☆☆☆☆ 　　 　足の上げ下げが小さいので、目線は上下に動きません。体の開きも我慢出来ていますし、軸足にも粘りを感じます。

将来の可能性

　守備・走塁・打撃共に、上のレベルを意識できるハイレベルなものがあります。あとは、木製バットを握っても力負けしないようなスイングの強さや鋭さを意識して、今後取り組んで行けば良いのではないのでしょうか。今後もアマチュア球界で、どのような活躍を見せて行ってくれるのか注目して行きたい選手でした。