前山 優樹選手 (大島)

短評

観戦レポートより抜粋（2015年3月29日） 　エース前山 優樹（3年）が好投。4回に制球難がきっかけで2点を失ったが、中盤以降立ち直り、追加点を許さなかった。守備も3試合連続無失策の堅守で前山を援護した。 　渡辺恵尋監督は「ボールはきていたので交代は考えていなかった」 問題は身体が開いてボールが抜け気味になっていること。フォームの修正ポイントを、伝令を送って伝えた。 「左足の置き位置を、自分でしっかり見つけなさい」 　踏み出す左足の置き位置をしっかり定めた前山は「左の引手を使って、足ではなくお尻から投げる」フォームに修正した。まだ手元の感覚が万全ではなくて思った通りの投球ではなかったが、「ボールにシュート回転がかかった分、相手は打ちづらかったかもしれない」 　5回以降は1死球、被安打1と力強い投球で鹿児島工打線をねじ伏せ、初完投で8強入りの原動力になった。 　終盤は三振や凡打で抑える度に、雄叫びを上げていた。 「いつまでも秀太に頼るわけにはいかない。大高のエースとして、自分にプレッシャーをかけて奮い立たせていた」 昨春のセンバツ・龍谷大平安（京都）戦でマウンドに立った「甲子園投手」の意地とプライドがあった。3年生エースの気迫の力投に応えるように、野手も3試合連続無失策の鉄壁の守備で援護した。 「夏までには球速140キロを出して、相手を見下ろせるぐらいの風格のある投手になって欲しい」と渡邉監督は期待する。 前山は「甲子園に出た前のチームの印象が世間では強いと思うけど、僕らが中心にもっと勝ち上がって、新しい大高野球をアピールしたい」と大いなる夢に闘志をかきたてていた。