伊丹 拓巳選手 (帝京第五)

寸評

　恵まれた体格が目を惹く、本格派左腕。秋季大会では太ももを痛めてしまい、夏に引き続き万全の体勢で挑むことが出来ませんでした。 　 （第一印象） 　 　左腕らしい大きなカーブに特徴があり、それほど投げないがスライダーのキレも良い。変化球の曲がりが良いのが、この選手の大きな特徴。 　 （投球内容） 　 　球速は、常時120キロ台後半～130キロ台前半ぐらい。MAXでは、136キロまで記録しているという。大きなカーブに、キレのあるスライダー、それにスクリューボールなども低めに集めてくる。ストレートは結構バラつくものの、変化球は低めに集まるところには好感。牽制はそれなりに鋭く、フィールディングは平均レベル。まだクィックができず、簡単にフォームを盗まれてしまうのは残念。まだまだ、ただ投げているだけといった感じで、細かい投球術や「間」を活かすような術は持っていません。 　 ＜長所＞　　 　 　大型ですが、着地までの粘りはあり、体の開きも速くありません。打者にとっては、けして合わせやすいフォームではないでしょう。 　 　腕を強く振れるのが魅力で、速球と変化球の見極めは困難。ボールに体重を乗せる時に、体が流れロスしてしまっているのが残念。 　 ＜課題＞ 　 　グラブは最後まで近くに抱えられていますが、足の甲の地面への押し付けが浅く、ボールの押し込みも甘いので、細かいコントロールがつきません。

将来の可能性

　大型ながら下半身が使えるのは魅力で、夏までに何処まで伸びるのか楽しみ。また変化球が良いだけに、細かいコントロールやストレートが良くなって来るとより効果的な投球が期待できるはず。夏までにどのぐらいの投手に育つのか、今後の成長次第では、大学などでの活躍も期待できます。