泉谷 凌矢選手 (大阪学芸)
寸評
まだ線は細いものの、スラッとした投手体型で高い将来性を感じさせる体つき。特にジワ~とゆっくり足を引き上げて来るフォームであり、打者としては中々待ちきれない嫌らしいフォームが特徴。 (第一印象) とかく体格を生かした打ち難さを売りにするタイプは、実は技術的な部分はいい加減な選手が多い。しかしこの選手は、そういったことがなく、土台となる基礎がしっかり出来ているのには関心する。 (投球内容) まだ球速は、120キロ台後半~MAX84マイル(134.4キロ)程度と、驚くような球威・球速はありません。しかしタイミングが取りにくいフォームであるだけでなく、スライダーとのコンビネーションで投球も安定しており、体がビシッとしてくれば面白い球も投げられそうという期待を抱く。まだボールが高かったり、球のバラつきがあり更に球種が少ないなどの課題は多いが、これから来夏に向けて、一つ一つ克服して行くことを期待してやまない。 <長所> グラブは最後まで内に抱えられており、両サイドの投げ分けは安定しそう。足の甲の押し付けが地面をしっかり捉えているのかは、ちょっとよくわからない部分もあった。「球持ち」もよくボールも長く持てていたので、リリースが安定して押し込めるようになれば、低めへの球も増えるのではないのだろうか。大型だが、土台となるフォームはよく、将来的には制球に大きな問題が生じるようには思えないのだが。 「着地」までの粘りは平均的で、出来れば引き上げた足をピンと空中で伸ばすことで、「着地」までの時間を稼ぎたい。それでも体の「開き」は早いことはなく、ボールは中々出てこない。彼の打ち難さは、フォームのゆったり感、「球持ち」の良さ、そしてこの「開き」の遅さなどを兼ね備えているからだ。これに「着地」までの粘りが出てきたら、言うことはないだろう。 振り下ろした腕は体に絡んでおり、速球と変化球の見極めは困難。ボールにも適度に体重は乗せられており、大型でも下半身は使えるフォームになっている。 <課題> まだまだウエートや筋力不足で、ボールの力感に欠ける。また基本スライダーとのコンビネーションだけなので、投球が単調に陥りやすい。いかにパワーアップをしつつ、投球の幅を広げて行けるかではないのだろうか。技術的には、それほど大きな問題は見当たらない。
更新日時:2013.08.02
将来の可能性
このまま高い意識を持って取り組んで行ければ、来夏は大阪でも話題の投手に育つのではないのでしょうか。優れた資質を持った選手であり、ここからは本人がいかに欲を持って取り組んで行けるのか。新チーム以後の活躍を、密かに注目して行きたいと思います。
更新日時:2013.08.02
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