吉岡 佑晟選手 (日大山形)

寸評

　旧チームでは、2番・二塁手として活躍。特に夏の大会では好機に強く、チャンスで大活躍を魅せました。奥村展征と組むニ遊間は、2013年度も各校にとって脅威となるでしょう。 　 (第一印象） 　夏の大会では大活躍だったそうですが、プレースタイルは基本に忠実で地味なタイプかと思います。魅せる奥村 展征とは対照的に、基本に忠実な選手ではないのでしょうか。　 （守備・走塁面） 　 　タイムとしては、緩めたタイムで4.7秒前後。そのため実際のところは、どのぐらいの走力があるのかは測りかねます。ただ足を売りにするほどの、絶対的なものは感じませんでした。　 　セカンド守備の動き・地肩も、平均的なオーソドックスな印象。特に守備・走塁面では、それほど印象に残りませんでした。　 （打撃内容）　 　前足を引いて、バランスよく構えます。まだ線の細さは感じますが、ボールを思いっきり引っ張ります。そのため打球は、圧倒的に一二塁間に多く集まる傾向が強いようです。 　 ＜長所＞ 　 　始動が早すぎるぐらいなのが気になりますが、長く足を空中に浮かし踏み込むタイミングを図ります。「間」が充分取れているので、速球でも変化球でも合わせやすい打ち方です。そのためスピードの変化には、かなり強いのではないのでしょうか。　 　引き上げた足を静かに下ろすせいか、頭の動きが小さく目線が安定しているのが好いところ。軸足も地面から真っ直ぐ伸びており、体がツッコミづらく安定した打撃が期待できます。　 　＜課題＞ 　 　踏み込んだ足元が早く地面から離れるので、開きを我慢して左方向に流したりといった打撃が難しいタイプ。そのため引っ張り込める球しか打てないので、コースによっては打てる球が限られます。外に逃げてゆく球や、低めへの対応が気になります。　 　バットを寝せて振り出すタイプで、インサイドアウトに振りぬくわけではありません。その分大きな弧を描くので、二番打者でも強打が目立ったのは、そのせいかもしれません。

将来の可能性

　守備・走塁では、まだあまり目立ったところが見られません。2番打者を務めていたのですが、大きなスイングをする意外な強打者の一面も。今年は、守備に走塁に更にワンランク上の打撃も目指し、上のレベルへの扉をこじ開けて欲しいものです。奥村 展征との二遊間が、東北随一といわれる日も、そう遠くはなさそうです。