坂田 一平選手 (広陵)
寸評
いかにも4番打者という分厚い体格ながら、名門・広陵高校の核弾頭を担う一塁手。その見た目どおりの破壊力抜群の強打は、広陵随一のものがあります。秋季中国大会決勝戦である関西戦では、逆転となる3ランホームランなどヒットを連発しました。 (第一印象) 今までの一番打者のイメージを一新するほど、強烈なインパクト。ただその体格だけでなく、バッティング内容も明らかな中軸タイプ。何より、打席での雰囲気も一番打者のそれではありません。 (守備・走塁面) 一塁までの塁間は、残念ながら計測できず。実際その動きを見る限り、それほど足が速いようには見えません。また一塁守備も、それほど上手くはなく、守備・走力でのアピール度は、まだまだ低いと考えられます。 (打撃内容) 左オープンスタンスで構え、ドシッと腰が座りボールを広く呼び込みます。始動は、平均的なタイミング。そのため、ある程度の対応力と長打力をバランス良く兼ね備えた中距離ヒッター。 <長所> 始動~着地までの「間」もある程度取れているので、速球でも変化球でもそれなりに対応。基本的にアウトステップ踏み込むので、内角を意識し、その球を強烈に巻き込んでライト方向にはじき返す打撃を得意とします。しかし外の球を三遊間にはじき返すように、緩急やコースに対しても幅広く対応することができます。 強打者タイプでありながら、バットの振り出しも良くボールを捉えるまでにロスがありません。更にバットの先端であるヘッドを立てながら、外の球でも上手く拾うことができています。下半身の使い方だけでなく、上半身の使い方にも優れます。 <課題> 多少踏み込んだ足元が早く地面から離れがちで、更にアウトステップのため外角への捌きに甘さを残します。もう少しレフト方向への打撃も、磨きがかかると良いと思います。
更新日時:2012.12.09
将来の可能性
打つことに関しては、破壊力・対応力共に兼ね備え、広陵随一の打力の持ち主。その一方で、走力・守備力を含めた総合力を高めて、更に上のレベルでの活躍を期待したいところ。残念ながらドラフト候補といったタイプではないのですが、大学でも活躍して行ける下地のある選手。今後も長く、アマ球界で存在感を示し続けて欲しいですね。
更新日時:2012.12.09