安西 拓人選手 (堀越)
寸評
まだまだ線は細いのですが、スラッとした投手体型が目を惹きます。その体型だけでなく、身のこなしにも筋の良さがあり、素材としては非常に魅力的。 (第一印象) フォームの滑らかさ、腕の振りの良さが目を惹きます。まだボールに球威は感じませんが、キレのある球を投げられるので三振を多く奪えます。 (投球内容) 球速は、120キロ台後半~135キロぐらいと、球威・球速は物足りません。ただボールにキレがあり、打者にはそれ以上に感じられるはず。特に腕の振りが良いので、速球とスライダーの区別がつかず、スライダーで空振りを狙えるところが大きいです。他にも、カーブやチェンジアップ系の球種も使ってきます。今後の課題は、三振と同じぐらいの四死球を出すコントロール。細かい投球術や本当の制球力がないのが、今後の大きな課題ではないのでしょうか。 <長所> 最大の魅力は、腕の振りを生かした上半身の使い方と柔らかさ。お尻も三塁側に落とせるので(左投手の場合)、着地までの時間を稼げるようになれば、更にいろいろな変化球を無理なく投げられるようになるでしょう。 グラブを最後まで抱えられているので、両サイドの投げ分けはできます。腕も体に絡んで来るような柔らかさと球持ちの良さもあります。上体の振りが強い選手によくみられる、体から遠回りに腕が外旋しブンと振るという荒っぽいフォームではありません。 <課題> 最大の課題は、下半身の使い方。着地までの粘りがないので、ボールに体重が乗せられないだけでなく、打者からもタイミングが合わされやすい傾向にあります。 足の甲で深く地面を押し付けられないので、重心が沈まずボールが上吊りやすいのが気になります。
更新日時:2013.04.12
将来の可能性
肉体的にも技術的にも発展途上の選手ですが、その柔らかい身のこなしには惚れ惚れする素材の良さがあります。高校の間に素質爆発とは行かないと思いますが、卒業後も地道に成長を続けて行きそうな予感。しっかりした環境で、自分を高めて行く努力を重ねれれば、将来大きく化けることが期待できます。素材的な魅力という意味では、この春見た投球の選手では一番だったのではないのでしょうか。今後も、期待して見守ってゆきたい選手でした。
更新日時:2013.04.12
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