浦野 峻汰選手 (上田西)
寸評
夏の甲子園・木更津総合戦では、5回まで素晴らしい投球を披露しながら、大量失点を喰らいマウンドを降りることに。普段は、マウンド捌きに優れた実戦派左腕といった感じです。 (第一印象) 速球と同じ振りで変化球を投げられるので、中々打者としては厄介でしょう。ただランナーを背負うと、投球がガタガタと崩れて一気に大量失点を喰らいました。特にクィックが上手くできないので、それを気にしすぎると制球が定まらないようです。 (投球内容) 球速は135キロ前後と驚くような球威・球速はありませんが、ボールにキレは感じます。変化球も、カーブ・スライダー・スクリュー・フォークなど多彩で、中々相手に的を絞らせません。長野予選ではイニングを上回る奪三振を奪い、四死球もイニングの1/3以下に抑えるなどコントロールを大きく乱すような選手には見えませんでした。牽制はそれなりですが、クィックが1.2~1.4秒ぐらいとイマイチ。それ以上に、フォームのバランスを崩してしまうのが気になります。 <長所> 高い位置で足をピンと伸ばし、お尻を三塁側(左投手の場合は)に落とせます。これによりカーブで緩急をつけたり、フォークのような縦に落ちる球種の修得にも無理がありません。そういった意味では、今後も多彩な球種を用いて投球を組み立ててゆくことが期待できます。あとは、もう少し着地までの粘りが出てくると、体を捻り出す時間が確保できるようになり、更にキレや曲がりの大きな変化球も期待できます。 腕を強く振れるので、速球と変化球の見極めが困難。またボールへの体重の乗せ具合も悪くないので、打者の手元まで生きた球が投げられます。 <課題> 足の甲が地面から浮いてしまい、上体が浮いてしまいがち。それを無理に腕を縦に振り下ろすことで、ボールを低めに投げ込もうとする強引なフォームです。肩への負担は否定出来ないので、アフターケアには充分気をつけて欲しいものです。
更新日時:2013.09.17
将来の可能性
甲子園では突然の乱調に見舞われましたが、普段は安定感のある実戦派左腕。ストレート全体のパワーアップが図れれば、変化球も好いだけに楽しみです。今後何処まで実戦派として能力を高めて行けるのか、期待して追いかけてみたい一人でした。
更新日時:2013.09.17
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